本・マンガ

哲学者の視点

哲学と日常がどのようにつながっているのか、この辺りを読みながら、今更ですが実感がわいてきました。 P181 國分 二〇一七年に千葉君と最初に対談してから四年が経ちました。二〇二一年に対談するにあたって、コロナ禍の問題を無視することはできないので、…

言語が消滅する前に

日本語だから読めるけども意味がわからない・・・と、哲学の知識がなさすぎて、???となるところも多々ありましたが、それでも面白いと感じたことが面白かったです。 P16 意志は意識と結びついています。どういうことかというと、無意識にやったことは、そ…

事実は小説より奇なり

こちらは重松清さんによる、巻末の解説です。 本作へのコメントも、稲泉連さんの書くものへのコメントも、なるほどそうだなぁと思いました。 P321 ・・・本作はノンフィクションである。まさに、事実は小説より奇なり。そして、実際に起きてしまった出来事は…

豊田章男が愛したテストドライバー

著者の他の本が面白かったので、この本にも興味を持って読みました。 成瀬さんというテストドライバーを中心に語られるエピソード、印象に残るシーンがたくさんありました。 P136 高橋はトヨタチームからレースに出場する際、少し年上のメカニックである成瀬…

アー・ユー・ハッピー?

「成り上がり」の後の矢沢永吉さんの人生ストーリー、すごいスケールだなと思いながら読みました。 P36 オーストラリアの事件で、オレはいい勉強させてもらったと思っている。本当にいろんな経験をさせてもらった。 オレは負けるわけにはいかない。だから勝…

二刀流メジャーリーガー誕生の軌跡

先日のNHKスペシャルのインタビューも見ましたが、大谷さんに関する何かを観たり聞いたりするだけで、笑顔になれる気がします(^^) P202 ブルペンでのウォームアップが終わり、ダグアウトへ戻る途中、大谷はふと足を止めた。・・・ 大谷の足を止めたのは…

嫌なこと、全部やめても生きられる

プロ奢ラレヤーさんの本、考えが真っ当だなーと思いながら読みました。 面白かったです。 P4 僕は現在22歳で、19歳のときに某理系大学を半年で中退したのち、ヨーロッパをほぼカネなしで3か月ほど散歩しに行きました。・・・ そこから日本に帰国したあとは…

50歳になりまして

光浦靖子さんのエッセイ、面白かったです。 なんとも絶妙な視点というか角度というか・・・ P120 去年の年末、コロナがまた勢いを増したせいで実家に帰ることを諦めました。仕事もない。飲みにも行けない。友達とも遊べない。今のマンションから徒歩5分の妹…

「ただ生きているだけ」に満足できる

自分の暮らしが自分の手に負えるようになった、という言葉が印象に残りました。 P220 何しろ私、自慢じゃないが筋金入りの洋服バカ。服を買いまくりたいために働いてきた女といってもいい。さらには、会社員時代は年功序列という昭和なシステムのおかげで引…

修道女のような暮らし

認知症のお母さんの姿から考えたこと・・・確かにそうだなぁと思いつつ読みました。そして大家族でなく一人分の家事ならば、手でやるのもいいなと・・・。 P120 人は誰でも老いていく。これまでできていたことが、一つ一つできなくなっていく―。 ・・・ とい…

家事か地獄か

きのうの本の松原さんとはまた全然違う路線で、こういう人生の楽しみ方もあるな、清々しくていいな・・・と思いつつ読みました。 P5 ずっと、お金を稼ぐことと、そのお金で素敵なものを買うことが忙しくて、家事はいつでも後回しだった。故に、いつも食べき…

母の老い方観察記録

下書きしたままアップしそびれてました・・・だいぶ前に読んだような? 面白かったです。 やっぱり元気が何よりと思いました。 P34 人生の先はわからないもので、わたしが65歳のとき、ひとり暮らしの母の家に間借りすることになった。することになったとい…

意識というAI

「仁」の話から、意識とはAIなのでは?という話、「和」の話まで、とても興味深かったです。 P199 安田 ・・・人を好きになったり、人を嫌いになったり、憎むことができるのは、仁者だけだと孔子は言います。 子曰、惟仁者能好人、能惡人、(里仁篇三) 子…

見えない世界とつながって

神や死者と共に生きている景色が、漢字を通じて見えてくるのが面白かったです。 P56 安田 ちょっと本題から離れてもいいですか?笑いの話で思いついたことがありまして……。 いとう 思い出しちゃった。 安田 しかも『論語』じゃなくて『古事記』の話なんです…

すごい論語

「論語」って、なにやらすごく真面目なことが書いてあるような印象を持っていたのですが、この本で紹介される「論語」は全然違って、こんなに面白い内容だったのか?!と驚きました。 P6 もうひとつ気づいたのは、現代に流布している『論語』の本文の中には…

ブロークン・ブリテンに聞け

こちらも下書きしたままになってました・・・ 昨日の本と同様に、とても興味深く読みました。 P19 2017年の暮れも押し迫った頃、一家でブリュッセルに旅をした。ブリュッセルといえばEUのお膝元であり、そのため「ヨーロッパの首都」と呼ばれる都市だ。そこ…

THIS IS JAPAN

だいぶ前に読んで、下書きしたままアップしそびれていました・・・ ブレイディみかこさんの本、興味深い内容でした。 P149 わたしが保育士という仕事に興味を持った時期は、ちょうど労働党政権が大規模な保育士のリクルートをおこなっていた時期と重なってい…

体質に合った生き方を

鬱の時の悩みはみんな同じ、自分が悩んでるんじゃなくて、鬱の症状だということ、それが自覚されると、だいぶ違うだろうなと・・・実際に役立つことがたくさん書いてありました。 P150 われわれ躁鬱人は内省、反省ができないということは前にも言いましたが…

躁鬱大学

神田橋條治先生の「神田橋語録」 https://hatakoshi-mhc.jp/kandabasi_goroku.pdf を元に、心身の調子をなんとかいい感じにもっていった経緯が書かれている本です。 窮屈にならず、のびのびすること。大事だなと思いました。 P14 なによりもその語録の中には…

ボクもたまにはガンになる

三谷幸喜さんと主治医の先生との対談です。 こんな内容です、ということが、あとがきにまとめられていました。 一番最後の「ガニー」というのは、がんという言葉の響きが重いから、せめてガニーはどうだろう?という話でした。 こちらは頴川先生。 P181 三谷…

成熟スイッチ

年とともによい方へ変わっていくには、どんなポイントが?ということが、林真理子さんの経験をもとに書かれています。 この辺りは番外編的なエピソードですが、印象に残ったところです。 「あまりに落ち込んだので、京都に熊を食べに行きました。」という文…

世界を変える

イーロン・マスクさん以外にも、こんな方々のエピソードも紹介されていて、すごいなーと思いました。 P109 どれだけすごい発明でも、それを商品にするには大変な努力とエネルギーが必要です。 ここでチェスター・カールソンという人物のエピソードを取り上げ…

世界をつくり変える男 イーロン・マスク

「2時間でわかるイーロン入門」と書いてある通りの本、へぇ~!がいっぱいでした。 P12 イーロンは「電気自動車の年間販売台数を、世界中で1億台にする」と発言したのです。 この数字は「世界中で一年間に販売される自動車の台数」そのものです。つまり、…

見ようとすると見えない

この辺りも印象に残りました。 P184 良道 英語だと〝Watch your breath.〟という言い方をしますね。これも非常に問題ある言い方で、後でこういう瞑想インストラクションがどうしても呼び起こす誤解について話し合うことになると思うけれど。まあともかく、そ…

アップデートする仏教

ちょっと変わった立場のお坊さんお二人の対談を読みました。 説明がわかりやすくて、いろいろ興味深かったです。 P134 良道 ワンダルマ仏教という立場からいうと、実はそんなヴィッパサナー瞑想の最後の段階まで行かなくても、呼吸を見るというイロハのイの…

遺す言葉

「寂庵だより」の文章を集めた本を読みました。 印象に残ったところです。 P13 九十二歳頃から、私は急に病気がちになり、心ならずも入退院をくり返すはめになっている。 それでも、いつの時も、病気に勝ち、死なずに退院してくる。仏さまが守って下さってい…

日本でわたしも考えた

外交官の夫の転勤に伴って、英国、中国、ベルギー、インドネシアと移り住んできたインド出身のジャーナリストによる日本滞在記。 政治的な話や比較文化的な話など、興味深く読みました。 こちらは驚いたという話をよく聞く落とし物のエピソードです。 P27 日…

養老孟司の人生論

「自我という概念は成り立たない」・・・やっぱりそうですよねと思いつつ読みました。 P52 西欧近代的自我とはなにか。つまり個人があって、その個人とは本質的に変わらないこの私だ、というわけです。でも、そんなものはない。私はそう思ったわけです。だっ…

老子と暮らす

10年近く前に読んだ本からのメモが出てきて、改めて大切なことだなと思ったので、再度書きとめておきます。 「“人間の世界”と“宇宙意識の世界”との間にいる自分のバランスをとれ」という言葉、心にとめていたいなと思いました。 P106何よりもすすめたいのは…

もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら 青のりMAX

あ、二巻目あったんだ、と気づいて(6年前に出版されてたのですね)読みました。 巻末に一巻目の宣伝が載っていて、村上春樹さんバージョンを久しぶりに読んで、 すごいな~と思ったのを思い出しました。 ちなみに村上春樹さん風は 「きみがカップ焼きそばを…