ことばのくすり

どこかで著者の名前を目にして読もうと思ったんだけど、どこだったっけ?と読み進めていたら、横尾忠則さんの「兵庫県立横尾救急病院展」の図録の巻頭言を頼まれて・・・と書いてあり、あ、たぶんそのつながりで知ったんだ、と思い出しました。 この辺りのお…

おいしい時間をあの人と

こちらも対談集。 いろんなジャンルの方が登場して、興味深かったです。 洋菓子舗ウエストの社長、依田龍一さん。 P194 伊藤 ウエストに来ると、空気が澄み切っていると感じます。 依田 大人がゆっくりと落ち着ける場所をつくりたいということは考えていまし…

久米宏対話集 最後の晩餐

昨日の本で触れられていた、ニュースステーションの1コーナー「最後の晩餐」の編集する前のロングインタビューを活字にした本です。 もう四半世紀前のものですが、新鮮に読めました。 こちらはいかりや長介さん。 P203 久米 今日はいかりやさんに、食べ物の…

久米宏です。

久米宏さんが仕事に就いてから、どんなことを考えてどんな工夫をしてきたか。 詳細に語られていて、興味深かったです。 P272 『ニュースステーション』を続けていてよかったと心から思うのは、実にさまざまな人に会えたことだ。番組のおかげで、生涯会えると…

作家の口福

いろんな作家さんの食べ物にまつわるエッセイが集まった本です。 美味しそう~という話が多い中、この2つはなにか印象に残りました。 こちらは古川日出男さん P44 猫を飼っている。一緒に暮らしはじめて今年で十七年め、しかもノラを拾ってきたものだから実…

ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日

パリッコさんとスズキナオさんのお二人が、いろんな飲み企画を試してみた一冊。 ゆる~く面白かったです。 P6 あ、自己紹介が遅れました。「酒の穴」とは、それぞれ大阪と東京に住み、フリーライターとして生計を立てている、スズキナオさんと、僕、パリッコ…

こころとお話のゆくえ

読み進むうちに、なんか読んだことある気がする・・・と思ったら、去年読んでました(;'∀') こころとお話のゆくえ - シェアタイム 数年前ならともかく、1年前って・・・(笑)。 でも今回は違うところが印象に残ったので書きとめておきます。 P90 最近、鶴岡市…

「ただ、それだけ」の美しさ

この辺りも印象に残りました。 P142 本能は生存することを最も重視する。それに従えば、まず自分の身が危険にさらされないような生き方を選ぶことになる。言い方は悪いが、彼らは自分さえよければ他の人はどうでもいい。言葉の表面だけを受け取るとエゴイス…

僕は僕でしかないのに何を変われと言うんだろう

この辺りに書かれていたこと、「むしろ完成は喜びではなく悲しみのようでもある。このことは、作り手として健全であり、最も大切なことを知っているように思う。」など、深く響きました。 P77 規則を離れ、自由に対する肯定的価値観が自身に入り混じり始め、…

ありのままがあるところ

鹿児島にある「しょうぶ学園」の施設長さんが、今にいたるまでに考えたこと、試したこと、変わったことなどを語ってくれている本、とても興味深かったです。 表紙をめくると「その人にとって楽しいことなら、ずっとできる。ここにいると、当たり前が逆転する…

はっとりさんちの狩猟な毎日

獲物を調達しながら山を旅することをライフワークにしている夫や、子どもたちとの日々が文章とイラストで紹介されています。 いろんな価値観に触れられて面白かったです。 P126 子供たちが、アクの強い父親を広い心で受けとめているのはどういうわけだろう。…

家族は最後の砦

あるところでは大問題になることが、あるところでは何の問題にもならない・・・社会、文化のちがいってほんとに面白いです。 P128 中田 イスラーム法上、離婚はすごく簡単です。結婚するときは本気で結婚を考えているんですが、嫌だったら離婚できる。ですか…

イスラムが効く!

イスラーム的思考や知恵を紹介してくれている本、へぇ~がいっぱいあって、興味深かったです。 P30 内藤 イスラーム圏で仕事をしている日本のビジネスマンは、「イン・シャー・アッラー」というのはだいたいムスリムが約束を破るときの常套句だと思っていま…

右近VS8人

尾上右近さんと、アーティストの方との対談集。面白かったです。 こちらは横尾忠則さん。 P109 右近 先ほど、飽きっぽいとおっしゃっていましたが、絵を描くことに飽きることはないんですか? 横尾 80年以上も描いているので、とっくにもう飽きていますよ(笑…

実は海だった

もらい過ぎは気前がよくない、やりたくないことはしない、実は一つの大きな流れ・・・大事だなと思ったところです。 P138 八月もまた一枚、15万円で絵が売れました。 先月の酋長です。絵が気に入って、また振り込んでくれたんです。今度は正規の値段を僕は伝…

自分を救う=民を救う

この辺りも大事だなと思いつつ読みました。 P125 「躁鬱大学」という記事をnoteに書きました。もちろん、無料です。僕はいつも無料でやります。ただし、これは0円というわけではありません。本来なら僕がもらうお金をもらわないでいいよと気前よく接してい…

流れにのって

とても長い引用になってしまいましたが、大事なことが具体的な実話で語られていたところです。 P74 僕は今度、画集を出版するんです。 ・・・ この画集にまつわる一つの話をすることにします。・・・ ・・・ まず僕は二〇二〇年四月二五日、パステル画を描こ…

お金の学校

「いのっちの手紙」の中にこの本の話が出てきて、興味を持ちました。 坂口恭平さんが、ネット上でお金の学校を開校し、講義をしていくというものです。 本質だなぁと思いながら読みました。 P18 僕の学校では、禁止事項がありません。僕自身自分に対して、人…

つつまし酒

日常の中の小さな幸せ。楽しい気分になりました。 こちら↓で連載が続いてます。 酒場ライター・パリッコの「つつまし酒」|光文社新書 P270 2000年代後半からお酒に関する文章をなんとなく書くようになり、徐々にお仕事をいただけるようになって、それまで勤…

エプロン手帖

平野レミさんのエッセイです。 なんともいえない温かさを感じつつ読みました。 P90 前にも書いたけど、私が小さいころ、松戸の実家では鶏を飼っていた。三十羽くらいいたかしら。毎朝卵をとるのが私の役目だった。鶏小屋の小さな窓から手をつっこんで卵をさ…

日めくりだより

高山なおみさんのエッセイを読みました。 この文章から伝わってくる空気感がいいなぁと・・・なにかほっとします。 P38 ぽかんと時間があいたとき、裁縫箱を出してきて縫いものをします。スカートの裾のほつれをかがったり、本棚に吊るす日よけのカーテンを…

本当の旅は二度目の旅 谷村新司さん

30年前の本・・・図書館のリサイクル本コーナーで見つけて読みました。 素敵な方だったのだなぁと改めて思いました。 P184 アリス時代の思い出に残る出来事といったら、なんといってもぼくと堀内が病気をしたときのことでしょうか。一番体力的に疲れのピーク…

おむすびのにぎりかた

「シンプルで安くて、だれにでも作れるおむすび。なのに、口にすると不思議な満足感が―。そこに秘められた〝おむすびの心〟を探りたい。」ということで、日本各地で暮らすさまざまな人たちがにぎるおむすびが紹介されています。 いろんな方のいろんな暮らし…

正直でいること、素直でいること

確かに悟りの境地と言いたくなるような・・・この辺りも印象に残りました。 P200 僕は本当に我執がないんですかね。自分でもよくわかりません。所有欲はほとんどないと思うのですが。・・・悟りの境地と環さんに言われ、さすがに吹き出してしまいましたが、…

自分なりに生きていく

印象に残るところがたくさんあって、もう少しこの本から書きとめておきたいと思います。 P83 どうやっていのっちの電話の相手の長所を見つけているかという最後の質問ですが、一体、僕はどうやっているんでしょうか。自分でもなかなかよくわかっていません。…

電話相談は創造行為

いのっちの電話は慈善活動ではなく創造行為だと捉えています、という文章を読みながら、もしも生活全てそのように捉えられたら、すごいなぁ・・・と想像しました。 P47 一二月に長年の疲れもあったのか、やっぱり鬱っぽくなったんですね。・・・僕の中での鬱…

相手の趣味や個性に合わせて

斎藤環さんが書かれているところから・・・一見優しいまっとうなアドバイスは息苦しい、・・・ほんとにそうだな、気をつけようと思いました。 P39 僕が理解し得たところでは、恭平さんは・・・話は全部聞こうとはしない。むしろ途中で遮って、思考の堂々巡り…

いのっちの手紙

「・・・恭平さんは「いのっちの電話」の活動を続けながら、毎日膨大な文章を書き、畑で野菜を育て、パステル画を描き、ほかにも編み物をしたり水墨画や版画を手がけたり作曲したりと、おそろしく生産的な日々を過ごしています。不思議なのは、そのすべてが…

「ありがとう」の教科書

武田双雲さんのこちらの本も読みました。 P51 人は苦手なことをし続けるのに、苦痛を感じます。 たとえばドライヤーをかけることを「なんだか面倒くさいなぁ」と思っている人も多いでしょう。 わたしも以前は「早く終わらないかな」と思っていました。 髪が…

ADHDを「才能」に換える生き方

ひとくちにADHDといっても、ほんとに幅広く、一人一人違いますが、武田双雲さんのご両親や兄弟もおそらくADHDで、それぞれちょっと違うことなども書かれているので、イメージしやすい本だと思いました。 P131 岩波 ご両親もADHDなのではないかとお話しされて…