表紙はちょっと腰が引けてしまう感じでしたが(;^_^A、興味深く読みました。
P106
「些細なことばかり気にしていると人生を浪費してしまう……もっとシンプルでいい……どれだけのものを手放すことができるかで、人の豊かさは決まるのだ」
―ヘンリー・デイヴィッド・ソロー『ウォールデン 森の生活』
P124
アラン・ド・ボトン・・・にはいろいろな顔があるが、私は彼のことを、希少な実践哲学者だと思っている。・・・
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何でも悪意のせいにするのはやめよう
「機嫌の悪い人に会ったら『この人はよく眠れたのか?食事をしたのか?誰かに盗聴されているのか?』と聞くのはビル・クリントンだったっけ?彼は常にこの簡単なチェックリストを調べている。……あやしていた赤ちゃんが蹴ったり泣き出したりしたときに『私をやっつけようとしているのか』とか『悪意があるのか』などと言う人はいないだろう」
P145
音楽の専門チャンネルMTVは、リック・ルービンのことを「過去20年でもっとも重要な[音楽]プロデューサー」だと評している。・・・
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「理性」ではなく「感情」を働かせる
「仕事は感情に訴えるものが多く、『理性』よりも『感情』を働かせる必要がある。理性の役目は、感情が表現したものを見直して、それをうまくまとめること。ただし、最初のインスピレーションは別なところから生まれる。インスピレーションは知的な活動ではないから、頭では生まれない」
P209
・悟りは、あなたの思考と思考の狭間にある(エックハルト・トール)
P216
悪魔をお茶に誘う
人間であることは、ゲストハウスのようなもの。
毎朝、新しい訪れがある。
喜び、落ち込み、卑しさ、
こういった瞬間的な意識は、
予期せぬ訪問客としてやってくることもある。
すべて歓迎し、もてなそう。
悲観的な考え、恥、恨みでも
ドアに立って微笑みかけ、
家に招き入れよう。
誰が来ても感謝しよう。
なぜなら、かなたからガイドとして
こちらに送られてきたのだから。
―ルーミー(13世紀の宗教家)
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自分自身に対して頼りがいのある友になれない習慣―つまり、自分の身に最悪の状況が降りかかってくればそれをさっさと突き放したり無視したりする習慣―は、私たちの中に深くしみついてしまっている。ところが、真の友人関係が理解と思いやりによって形作られるように、私たちは自分の内面生活においても良好で前向きな関係を作り上げることができる。
ペマ・チョドロン(アメリカ人のチベット仏教の尼僧)は、精神修行によって「可能なかぎりもっとも深いレベルで、自分自身や自分の人生と仲良くなることを学んでいる」と語っている。自分の経験してきたことに抵抗感を示すのではなく、心を開いてマーラをお茶に誘うときにこそ、私たちは自分自身と仲良くなることができる。
P236
初めに言っておくが、これは私のアイデアではない。優しいハートを持つ元カノのおかげだ。彼女は、「感謝の瓶」をくれた。というのも、私は何かを達成するのは得意でも、感謝をするのが苦手だったから。どんなものか、ちょっと紹介しよう。
キッチンカウンターに、「感謝の瓶」と書かれたガラスの食品保存瓶がある。何かいいことがあったら、何かワクワクすることがあったら、何か楽しいことがあったら、紙切れにそれを書いて瓶に入れる。
一般に何か素晴らしいことがあったら、3カ月経ってもそれを覚えていられるだろう、と思うかもしれないが、実は忘れてしまう。感謝の瓶の目的は、実際に起こった素晴らしいことを、落ち込んだときや曇った眼鏡で世の中を見たときに忘れてしまわないように、きちんと記録しておくこと。
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感謝の瓶は、私の生活の質にとても大きな影響を及ぼした。・・・
目につきやすいところに瓶を置いている。瓶が目に入ると、頭の中で誰かがささやく。「世の中、そんなに悪くないよ、イーヨー(くまのプーさんに出てくる悲観的なロバ)。元気出せよ」と。私は、A=いつも深刻な顔をしていると、本当に重要なことが起こったときには疲れ切ってしまっている、B=ささやかな成功に感謝する習慣をつけておかないと、大きな成功を当たり前だと思ってしまう、ということに気づいた。
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毎日の出来事に感謝する習慣を身につけよう。何も思い浮かばない?「今日死なずにすんだ!」というのは確実な成功で、それに感謝しなければならない。何物にも代えがたい。良い面に目を向け、良いことを見つけようとすると、すぐに見つかるものだ。
P264
■人生の参考にしたりよく思い出したりする名言は?
アブラハム・マズロー(心理学者)の「私たちは神であると同時に虫である」。
P351
10秒で幸せになれる方法
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・・・家庭、学校、職場、地域にいる人の中から適当な2人を選び出して、「この人が幸せでありますように。その人が幸せでありますように」と思うことです。ただそれだけ。言葉や行動に一切出す必要はなく、祈るだけでいいのです。