面白いエピソードでした。
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細野 ・・・芸能界には、時々、戸惑うときがあるよ。飯倉の「キャンティ」というレストランへよく行ってた時期があって、あそこは芸能人がいっぱいいるの。YMOの頃ね、近くのテーブルに郷ひろみさんが座ってて、彼のほうからパンッと立ち上がって、バーっとこっちに来て、僕らに90度のお辞儀をするわけ。「すごい、これが芸能界か！」
星野 すごい、きっちりされてるんですね。
細野 同じ頃、『徹子の部屋』（テレビ朝日系列）にYMOのひとりとして呼ばれたんだ。出演してまもなく、「キャンティ」の向こうの席に黒柳徹子さんが居て。でも、こっちは深刻な話をしていたから席を外せないわけ。郷さんのことが頭にあったんで(笑)、90度のお辞儀をしようかしまいか迷っているうちに時間が経って、黒柳さんがどっか行っちゃった。それがね、ずっと頭にこびりついていたんだ。
星野 ああ……。
細野 で、その頃、オノ・ヨーコさんにも色々なことを頼まれたんだけど、当時は体力がなくて全部断っちゃった。だから、僕は不義理の代表みたいなミュージシャン(笑)。ところが、去年（2009年）、ヨーコさんの来日のときはひょんなことからベースを弾くことになって。運命的に決着をつけることが出来たという。しかも、東京国際フォーラムの公演の終わりに、友だちと帝国ホテルでご飯食べていたの。そしたら、そこにね、黒柳徹子さんが居た(笑)。出来すぎな話なんだよなあ。
星野 え～！(笑)すごい話ですね。
