世界中のおばあちゃんが、そのキッチンで、その土地の料理と一緒に写っています。
この表紙はフィリピンのマニラに住むフェルナンダさん。
レシピとそのおばあちゃんの紹介も載ってます。著者と共に世界中を旅する気分になれる楽しい本でした。私より若いおばあちゃんもいて、そうか~自分もそんな歳かと思ったり(;^_^A
アラスカではムースが料理されていて「ここではムースの肉の9割は、追いかけなくても手に入るの。よく車でぶつけちゃうのよ」って書いてあって、ほんとにいろんな環境で人は生きてるな~とびっくりしたり、・・・
こちらのカンボジアのおばあちゃんも印象的でした。
P162
・・・アンコールワットまで連れていってくれたトゥクトゥク(バイクタクシー)の運転手に、「おばあちゃん」探しの助けを求めてみた。「ああ、それなら簡単。うちのおふくろに会えばいい。連れてってやるよ」40分後、密林を20キロ近く走りつづけて着いたのが、彼の母親グネップの家だった。地面から高さ2メートルはある杭の上にたっている。「雨季には近くの湖の水位が1メートルは上がるからね」とグネップは説明してくれた。家というより「小屋」に近いその建物は、木の柱にバナナの葉を編んだだけの造りで、窓もなければドアもない。電気も水道もない。なのに清潔で居心地がよく、大雨がふっても一滴も雨漏りがしないのだ。
生まれてこのかた73年間ずっとこの小さな漁村で暮らしてきた、とグネップはいう。子どもの数と孫の数を何度も聞いてみたのだが、結局はっきりした答えは得られなかった。「たくさんいるよ」といつもそれだけ。