ゆとり世代の伸ばし方

力を引き出す 「ゆとり世代」の伸ばし方 (講談社+α新書)

青山学院大学の駅伝監督の原晋さんと、博報堂で若者研究所のリーダーをしている原田曜平さんの対談本を読みました。面白かったです。

こちらは天才の力を伸ばすには?というお話。

 

P79

原田 ・・・監督が考える天才を伸ばすコツというのはありますか?

原 大前提として、否定しないということなんでしょうね。すべては否定しないことから始めないといけない。天才というのはやっぱりちょっと変わっていて、いろいろな常識のないことを言いますよ。

 しかし、それは当たり前のことなんです。いまの既存のルールを守っていたら、何も変わらないので。新しい何かをつくろうと思ったら、非常識なことをやらないといけないわけですよ。だから若者たちがアイデアを出したときにも、否定しないことから入らないといけない。

原田 否定して若者に考えを推しつけている間は、現状の延長から抜け出せない、ということですね?

原 そう思います。だから極端な話、いまのルールとは真逆なことを考えさせて、それを実現させるにはどうすればいいかを考えさせてみる。またはいまの世の中のルールをあげさせて、それと真逆なことは何だということを考えさせる。そしてそれを常識にするためにはどうすればいいかというような思考プロセスで、一度プランや仮説をつくらせてみる。こうした思考訓練も必要な時代になっているように思います。

 ・・・

原 若者や若い天才の意見や感性を受け入れる、否定しない社会にならないといけない。それがいま流行りのダイバーシティ、多様性のある社会、という話だと思いますよ。変わった奴を否定するのではなく、認め合う社会にならないと、おもしろいことは生まれないと思います。