丸尾孝俊さんのお話

にぎやかだけど、たったひとりで 人生が変わる、大富豪の33の教え

「大富豪アニキの教え」などで有名な丸尾孝俊さんの、いろんな考えを集めた本です。

 吉本ばななさんや、名物編集者?石原正康さんなどがチームを組んで、「成功とか大富豪という観点からではなく、生き方というところから見た兄貴の本を作る」という目的で、作ったそうです。

 あったかい、広い大きな人柄と、生き方が、すごいなぁ~と驚きました。

 

P40

 結局自分の事にかまける社会、かまけざるを得ない社会なんや。忙しくさせられてる訳やんな。それを何とかせなあかんと思うねん。合理的な考え方って、全部分けることになっちゃうからな。分け隔てないのが人間社会やったやん。それを分けまくりよるのや、今は。

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 昔は他人の子でも「アホ、ボケ、お前なんてことするねん。友達に心無い事したらいかんやろ!お前」って怒ってくれた。今は起こったらあかんやろ。人の子に何言うてんの、とかなっちゃうから。

 政治家も教師も、人間としての在り方をきちっと学んできた人かどうかをテストしてもらいたいわ。そこから、この先生はだいぶアホなんですけど、でもごっついええ人なんですって言われたら、一気に名誉回復するやん(笑)。

 親の教育も変わったよ。実際ええ人では食うていけんのやとか。何を言うとんねんと。ええ人にこしたことないやないか、それを蔑ろにせんでええやん。勉強もええ人もどっちもいけよ。ええ人では食うていけんって否定してしまったらもうあかん。

 いい人だけじゃだめだっていう人が多い。悪い人になれって言ってるのか、そんなアホなっていう。ちょっと待ってくださいよと。

 昔のおっちゃんおばちゃんは、ちょっと稲刈りでも手伝いに行ったりしたら、ええ人が一番や、お前みたいなアホでも、悪い事だけはせんで頑張れよって、こういう教育の仕方やな。

 今は随分変わってしまった訳やな。これが資本主義社会とか合理主義社会や。何でも量産して、安くぎょうさん作って、納税爆発で、ええかっこしまくるみたいな。

 いや、それちょっと待ってくださいよ。そんな生活続きますかって思うな。

 

P126

 リミッターが外れた人というのは自分が薄まった状態にあります。

 リミッターが外れない人間は自分の命を大切にします。例えばね、自分の考え方を最重要視します。とにかく自分が大切です。この状態から遠くかけ離れた人、これがリミッターの外れる状態。

 だから僕には元々、自分がないので。人のことばっか考えてます。いっつも、お前なんか食うたんか。自分がなんか食うてようが、いまいが関係ない。自分の腹積もり分かってるのは自分なので、そんなものは後まわしで、何ぼでも辛抱のきく人やから。なんやったら、冬の間冬眠したろうかなくらいの(笑)。人に尽くし続けることで、成熟と成果をうむ。豊かになる。

 自分のとこは刈り取ったさかいに、人のところはどうでもいいじゃなくて、刈り取ったものの、まだ元気も勇気もあるもんで、あのじいさんとこに行ったろうかな、たぶん一人でやっとるで。そしたらみんなで押しかけて、手伝うたんやな、これが我々です。尽くし続けたら、豊かさがやってくる。オートマチックやったんやな、なんと。