失敗の価値

大富豪アニキの教え

 何年か前にブームになった「大富豪アニキの教え」、今頃ですが(^_^;)読みました。
 面白かったです。
 いろんなメッセージが盛りだくさんでしたが、その中でも「人生は、常に、失敗と共にあり」というのは、すばらしいなと思いました。

P102
「あのな…、人間が本当に成長するのはな…、実は、失敗したときだけなんやて」
「!」確かに。僕の少ない経験の中でも、31年間を振り返ってみると、今の「一番うまくいっている部分」を支えているのは、「一番うまくいかなかった失敗」があったからだ。でも、実際に、「失敗した当時」は、死ぬほど落ち込んだよな…。
「兄貴は、失敗しても、落ち込んだりはしないのですか?」
「だから言うたやろ。失敗ウェルカムやって。失敗したら、とりあえず『よっしゃ、失敗バコーンきた〜!』って喜ぶんや。そうしたら、完〜全に、失敗を克服する準備ができるから」
「はい」
「たとえば『クレーム』なんて最高やんけ。ワクワクするよ。クレームがきたら『ありがとうございます!』なんや。なにしろ、クレームの中にはな、会社の問題がたくさん隠れとるんや。それを、わざわざ、お客さまから教えてもらえるなんて、こんなラッキーなこと、ないやんけ。失敗に悩んでる場合ではなくて、失敗と常に共存して、解決することを『楽しみ』にするんやて。『人生は、常に、失敗と共にあり』やねん」
「……ということは、兄貴、『失敗』は、ウルトラ大富豪になられた、今現在でも…」
「もちろん、現在進行形で失敗しまくりやて。今、オレは、失敗をフルラインナップでたっくさん抱えているで。今でも、失敗こきまくりやねん。でもな、常に失敗と共にありながらも、余裕で、へっちゃらプ〜なんや」
 ・・・
「オレが成功して、調子ぶっこいていられる一番の理由はな、誰よりも多くの失敗をボーボーこいて、恥をかきまくってきたからなんや。そら、もう、『失敗こきまくりの狼』レベルの話やねん。なぁ、いっちゃん、なぜ、オレがすべての質問に『1秒』で答えられるか、わかるかや?」
「いえ…」
 兄貴の目がギラリと光った。
「オレはな…、すでに、すべての失敗を、経験済みだからやねん。経験済みだから、みんなの質問に、1秒で答えられるんやて」
 兄貴は、「ヤバイで、オレ、ごっつい、ええ話してもうたわ」と言うと、ニッと笑った。
「あのな、いっちゃん。ようするに、『成功を100個』語られるよりも、『失敗を10個』語られたほうが、その人を成功に導くことができるんやて。オレは、とにかく、ありとあらゆる失敗を、ボーボーしまくったよ。そんで、その『失敗談』をぎょうさん、みんなに語りまくるよ。だからみんな、オレの話を聞いて、こう思うはずや。
『マジそれ?兄貴はそんな失敗をやっちゃっているのか。そんな、オレでもせえへんような、ありえへん失敗やで。兄貴、シャレにならんよ』
 けれど、オレは、右から左までフルラインナップですべての失敗をしているからこそ、全部、経験済みやし、失敗した人々とも、すべての失敗の気持ちを共有することができるんや」