大事なことだなーと思いました。
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「なんでこれができひんの?」
と言わんばかりの私の指導に、80名もの組子(組のメンバー)の心は離れ、稽古場には殺伐とした空気が流れ始めます。
全員の気持ちがついてこない現実は、リーダーの自分にはつらく、
「もっと良くしなければ……」
そういった責任感から体重が10キロも減りました。
・・・
組子の心を一つにできないのは、トップの自分に原因があるはずだ。
ようやくそこに思い至った私は、組子に稽古をつけることをやめて、自分の練習に集中するよう気持ちを切り替えました。
私がひとりで黙々と稽古をし、練習の成果がなかなかのものだったりすると、
「どうやったらできるんですか?」
とみんなのほうから、尋ねてくれるようになりました。
聞いてきた一人ひとりに誠意を持って接すると、自分から技術を高めてくれる……。
「教えてあげよう」ではなく、「教わりたい」と思わせることが大切なんですね。
聞かれる前に教えこもうと躍起になっていたのは、独りよがりの押しつけでした。
チームの中心にいる人間は、チームのみんなを信じることがもっとも大事なのに、
「今すぐできなくても、絶対できるようになる」
という信じ方が足りなかったのです。
人に教えたり、思いをわかってもらったりするのって難しいなと痛感しました。同時に、人を育てようとする前に、成長すべきは自分だということを思い知りました。