やりたいことから手をつける

朝のひらめき 夜のひらめき―――24時間瞑想的な生活 (三笠書房 電子書籍)

 やりたいことから手をつけると流れが良くなる、それは実感があります。

 

P95

 私が気に入っている、流れが良くなる毎日の優先順位はこうです。

 

優先順位1.今日、絶対にやらなければいけない緊急要件

    2.今、一番やりたいこと

    3.今日、やったほうがいいこと(やるべきこと)

 

 ポイントは2と3の順番です。

 日本人は1番の次に3番を優先させていることが多い……私も以前はそうでした。そのほうがきちんとしている「大人」だと思っていたからです。

 ですが、「雑用を全部終わらせてから自分の好きなことに取りかかろう」と思っていたら、いつまで経ってもそのときはやって来ません。

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 まずは1番、絶対にやらなければいけないことですが、ここに入るのは「本当に緊急の用件」だけです。・・・

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 家事の場合は、例えば「今日買わないと息子のオムツがなくなる(それは大変!)」というような緊急案件だけがここに入ります。

 それが終わったら、すぐに2番の「今(今日)、一番やりたいこと」をします。

 すぐに!です。ボーッとしていると3番を始めそうになるので、すぐに!

 それは、「あの本の続きを読みたい」とか、・・・「ゆっくりお風呂に入りたい」・・・

「何か生産性のあることをしよう」と頑張ることではありません。・・・基準はとにかく、「そのとき自分が一番やりたいこと」です。

 すると、自分の気持ちが上がります。エネルギーが「楽しさ」に同調するので、こんなちょっとしたことで「今」が楽しくなってきます。それを少し続けているだけで、「人生って楽しい、素晴らしい、ありがたい」くらいの気持ちになることもあります。

 その上がったエネルギー(波動)で改めて周りを眺めてみると、さっきまで面倒に感じていたことが急に何でもなく感じ……例えばさっきはただの雑用(面倒)だと思っていたキッチンの片付けが、急に「充実した作業」のように感じられ、「今、ここ」を感じながら後片付けをすることができます。・・・

 ・・・

 やるべきことを義務感でこなすと、今日という一日が雑用を片付けるだけでエネルギーを消耗することになり、それが毎日続くと、「どうしてこんなにつまらないのだろう?」「私は何をしているのだろう」という状態に落ちていきます。これが慢性化すると、その人の人生は「毎日雑用を片付ける大変なもの」という定義になってしまうのです。

 すごいことであり恐ろしいところは、その大したことのない「たったそれだけのこと」が積み重なっただけで、人生が豊かで素晴らしいものに感じるか、今すぐ終わってもいいような投げやりなものになるかに分かれていくところです。

 やらなくてはいけないことがたくさんあるときこそ、まず、自分をワクワクさせるのです。

 

P110

 例えば、「どこかに何かの電話連絡をする」というような、たったそれだけのことが億劫に感じてしまうときもあります(ないですか?私はあるのです 笑)。そして、そう感じてしまう自分をダメだと思ったり……。

 そんな感覚も、偶然ではありません。・・・理由は何であれ、「そう感じる」というのは、今はそれではない(別のときにしたほうがいい)というサインです。

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 例えばお稽古事を休むために電話連絡をしなくてはいけないとき、簡単にできることもありますが、何となく気が重いときもあります。そういうときにギリギリまで放っておくと、「先生が体調を崩されて今週はお休みです」という連絡が来たり、・・・

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 ・・・小さなことですが、こんな日常の小さなことこそ「流れの良さ」を実感できるというものです。そして大きな流れの良さは、この小さな流れの良さの延長です。

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 ・・・その捉えかたが正しいか正しくないか、全ての人に通用するかなどは問題ではなく、「面倒なことは後にして大丈夫」とその人が思えば、本当に大丈夫なように物事が整っていくということです。

「面倒なんて思うのは怠慢で、すぐに片付けないと大変なことになる」と思っている人は、その通りに物事が展開します。とても面白いです。

 ですから、「こういうふうに考えたほうがいい」という話ではありません。どっちに考えた方があなたの気持ちが楽しくなるか、楽しくなるように考えればその通りに引き寄せの法則が働くというだけのことです。