進学問題のつづき

お父さんの日記

 学校の勉強は必要なのかどうか。

 その考察のつづきを読んで、うわぁすごく真っ当だ、と思いました。

 

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 大切なのは学校の勉強ではなく心だよと言う人がいます。

 大切なのは学校の勉強が出来る頭の良さではないと言う人もいます。

 あぁなるほど、言葉で聞くと確かにそうかもなぁといろいろ考えさせられますが、じゃあ、わたくしみたいな親はどうすれば良いかねぇ、と考えるわけです。

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 ・・・学歴よりも大切なモノがあってほしいという気持ちがわたくしには強くありますので、その「学歴より大切なモノ」とは何だろうかを自分なりに考えてみました。

 それは、

 自分の本心に気づく能力と、それを汲み上げる能力。

 つまり自分と向き合う能力、さらには自分を知る能力が学歴よりも前に必要なのではなかろうか。

 と。長ぇな……長い話になりそうだわ。

 いやいや自分の本心なんかわかりますがな、と思う人も多いと思いますが、意外と自分の本心ってなんとなくわかってるだけで、それが頭で考えてるモノなのか心から湧き上がるようなモノなのかは区別出来ていないような気がするのですよねぇ。

 自己啓発的に言えば「無意識」とか「潜在意識」とか言うのですかね。

 たとえば、仕事に行きたくない。これはある意味本心ではあると思うのですが、じゃあ、何故ゆえに行きたくないのだろうか。・・・逆に、給料や自分の頑張りが認めてもらえればどんな仕事でも行きたくなるのだろうか。自分のやりたいことだったりすれば給料が低くても行きたくなるのだろうか。・・・などなど、本心を深くまで掘り下げることをしないで、「家族の生活もあるし、食べるためには仕方がない」と、とりあえず本心に蓋をしてしまう、みたいな。

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 そして、気持ちに蓋をし続けるうちに奥底にある本心に気がつかなくなってしまうのではないだろうかと。

 究極に掘り下げると「生きたい」ってところにたどり着くような気もしますけど……。逆に蓋をし続けると「死にたい」になるのかな……。それも置いておきまして。

 じゃあなぜその自分の本心に気づく能力と、それを汲み上げる能力、つまり自分と向き合う能力が学歴よりも大切だと考えるのかと申しますと、一つに、自分の本当にやりたいことを見つけられる可能性が高くなるのではないだろうか、と思うのです。

 そしてそのやりたいことは本当に学歴が必要なのか。

 学歴があろうがなかろうが、やりたいことがわからないでただただ時間を過ごしていく人生は、「自分の人生を生きている感」がなく、何においてもやる気になれない気がします。

 本当にやりたいことなんて、一つのことを深く掘り下げてやってみたり、いろんなことをやってみないとわからなかったりすると思うのです。

 好きだと思って始めた仕事も、困難にぶち当たると嫌いになりそうになることもありますし。

 なので、長く本心に蓋をしてきてしまうと「自分が何をしたいのかわからない」となり、学歴があっても結局無駄にしてしまうことが多いのではないでしょうか。

 まあ、わたくしはいろんなことをやり過ぎて「お前は何をしたいのかわからない」と人から言われることはありますが、それはまた別の話なので置いておきましょ。

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 そしてもう一つに、この能力があれば挫折や失敗にぶち当たっても、現状を受け入れたり、挫折や失敗を乗り越えられる確率が高くなる気がします。

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 学歴があってもなくても素敵な方はたくさんいます。その方々は共通して、自分の気持ちを理解して常に自分に対して向き合っているような感じがするのです。