河相我聞さん

お父さんの日記

 河相我聞さんの本、たまたま目にとまって手に取りました。

 ですよね~と、共感するところがいっぱいありました。

 この次男さんとのやりとりも絶妙です。

 

P138

 あまり大きな声では言えませんが、次男が高校に進学しないことがほぼ決定しました。

 もう、ここに至るまで次男とたくさんの話し合いを重ねてきましたが話すと長くなるので、かいつまんで話しますと、高校には行かないで働きたいという次男とこんな感じのやりとりがありました。

 

父「高校に行ってない父さんが言うのもなんだけど、ママも周りの人もせめて高校ぐらいは行きなさいと君のことを思って言ってくれているから、その気持ちを汲んで一応、高校に入学するぐらいはしてみても良いと思うんだけど。入学してどうしてもどうしても合わないならそれはそれで仕方ないし……」

 

次男「え?それは途中でやめるってこと?そんなもったいないこと出来ないよ。父さんが一生懸命稼いだお金をドブに捨てるようなこと」

 

父「いやいや、そんな泣けてくるようなこと言わないでよ。ドブに捨てないように学問に励んでみてもよいのよ。良かれと思って父さん君の学費をコツコツ積み立ててきたのだから。まぁ、お金のことはいいとして、やっぱり高校に行くと行かないでは、後々の就職に影響することもあるかもしれないし、後悔するかもよ」

 

次男「いや、後悔するのは自分の問題だし、働き始めて高校が必要だと思ったら通信高校とか父さんの兄さんみたいに大検を取るから」

 

父「うん、まぁ、それもいいと思うんだけど、父さんの兄さんは父さんと違って頭の出来が違うからねぇ。あと、あれだよ、高校生活でしか味わえない経験とか友達も出来るかもしれないよ」

 

次男「それは、逆に高校に行かないで働くことでしか味わえない経験とかもあるじゃん。それに友達は今で充分」

 

父「父さんみたいな屁理屈言わないの。あれなんだよ、ほら、父さん一応テレビとか出させてもらってるし、世間体とかあるわけよ。こんなご時世だし父さん少しばかり世間を気にしたいわけだよ」

 

 それを聞いた次男はチラリとわたくしの顔を見て優しくこう言いました。

 

 「大丈夫だよ。父さんは世間を気にしてるかもしれないけど、世間は父さんを気にしてないから」

 

 グハッ。

 

 といった感じの話になりました。

 そんなこんなで結論として思うのは、息子が問題ではなく父親が問題だなと。