自分の感覚を信じる

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

これは言い換えればインナーチャイルドの声を聞くということでもありますし、本音を大事にするという、とても大切なことだと思いました(^^)

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 僕は仕事を辞めるときに理由として「毎日好きな時間まで寝ていたい」「毎日起きてから今日何をしようか決めたい」と言ったら、分かってくれない人が多かった。そんなことのために安定した身分を捨てるの、と言われたりした。でもそれは、毎朝7時に起きるのが苦痛ではない人には分からないかもしれないけれど、自分の人生にとってはとても重要なことだという実感があった。
 価値観なんて人間の数だけあるし、どの立場もそれなりの理由や理屈があって、どれが正しいというわけではない。じゃあ無数にある選択肢の中からどの道を選べばいいかというのは、最終的には感覚とか直感に頼るしかない。
 何を選んでもそれを正当化する理屈はつけられるものなので、結局選択の決め手になるのは、「好きなだけ寝ていたい」とか「温泉に行きたい」とか「他人とこんな会話をすると楽しい」とか「こういう作業をこなすと達成感がある」といったような、感覚的なものしか残らなくなる。だから自分の感覚に敏感でいるようにしよう。
 自分の中の「これは何かおかしい」「これは嫌だ」って感覚や直感を押し殺してはいけない。悪い場所からは早めに逃げよう。嫌なことに関しては精神より体のほうが敏感なことも多いので、身体感覚に気をつけるのも大事だ。体というのは頭で考えるよりも結構頭が良いものなので、自分が無意識に感じている違和感や嫌悪感を体が教えてくれたりする。

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「だるい」という感覚はもっと大事にされるべきものだ。それは自分がやりたくないこと、自分が本当はやらなくていいことを見分ける重要な感覚だ。何かを拒否するときに「それがなぜイヤなのか」というのをはっきり言語化できなかったとしても「何だか分からないけどだるいんだ」って拒否してしまっていい。直感を大事にしよう。