こちらは私もようやく最近腑に落ちた「その人らしさを極める」というお話と、巻末に載っていた亜美衣さんの願望実現に関する話でわかりやすいなと思ったところです。
P194
亜美衣 次は「人は何のために生まれてくるのでしょうか」という質問です。
ばなな ざっくりした質問ですね(笑)。私はやっぱり、その人はその人になるために生まれてくるんだと思います。完璧なその人の状態を得るために、それに近づくために。
亜美衣 それで、いろんなことを試すんでしょうね。
ばなな そのために、試していくし、試されていくんだと思います。
亜美衣 ・・・最近、自分の前世が303回あったということを知りまして、そのうち38回前までの一覧表をもらったんですよ。
ばなな どんなことがわかったんですか?
亜美衣 生まれたところはヨーロッパが多くて、だいたい普通の人生で、男女は半々でした。何年から何年までというのも出てきて、信じるしかないような形でした。
その表に書かれた人生を見て、あらためて思ったのは、「人は人生に大きな何かを求めるけれども、普通の人生の方が多い」ということです。ですから、普通に毎日いろいろ考えて生きていれば、それでいいんじゃないかって思いました。
ばなな 何かを目指しすぎなくてよくて、その人になればいいんだと、私も思います。人と比べるのではなく、その人にしかない対応の仕方、その人にしかない言葉の発し方、そういうことが極まって行けばいい。それが霊的成長だと思います。
亜美衣 日々の人生を普通に生きていく中で、自分の魂が決めてきたことを毎回、達成しているし、いつもちゃんと霊的に成長しているのですね。
P225
・・・願っても叶わないのはなぜか。それは「願いを自分でキャンセルしたから」なのです。
「願いを取り下げてしまったら、もう願っていない」ので、当然、叶いません。現状からかけ離れた願いであるほど、また常識から考えて難しそうな願いであるほど、次のような思いが湧き出ます。
「叶えたいけど無理」
「叶えたいけど怖い」
・・・
こうした「願いを否定する思い」が、願望実現を邪魔するブロックです。心の中にブロックがあると。
「無理だからやっぱりいいや」
「大変そうだからいいや」
・・・
と、願いをキャンセルした状態になってしまうのです。
・・・
そんなときは、こう思えば大丈夫です。
「無理そうだけどやっぱり欲しい」
「大変そうだけどやっぱりこうしたい」
・・・
つまり「〇〇だからいらない」と思わずに、「〇〇だけどほしい」と、素直に願えばいいわけです。そうすれば、願いをキャンセルしたことになりません。自分の中にあるブロックを外そうとしなくても、願うのをやめさえしなければいいのです。
実は、心のブロックは、願いが叶っていく過程でどんどん外れていきます。私も、最初の本が出たときは、もちろん嬉しかったですが、実は怖くてしかたなかったのです。でも、怖かったけど叶いました。そして、実際に本が出てみたら、それは怖いことではなかったとわかり、その時点でブロックはほぼ外れましたし、本を出版する回数を重ねるごとに、完全に外れていきました。
もちろん、ブロックはないに越したことはありませんが、ブロックがあっても願いは叶います。ブロックがあっても、自分が願いを撤回しなければいいのです。逆説的ですが、これが、最もパワフルで効果的な「ブロックの外し方」です。