瞑想で得られる自由

死なないカラダ、死なない心 宇宙のエネルギーで身体をつくりかえる

 意識はどこまでも自由になれるんだな・・・と思いました。

 

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 人によって寿命は違いますが、「どの時点で自分の人生をあきらめるか」も、人によってずいぶん違います。・・・

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 どこで自分の人生をあきらめるかは、もちろん人それぞれです。ただし私としては、「死の瞬間まで人生をあきらめるべきではない」と思います。ヨーガを実践している私は、たとえば歩けなくなったときでも、「それ以外のことをする時間が増えた。おかげで人生が豊かになった」と考えるのです。あるいは、寝たきりになったときに「最高の自由が得られた」と発想できるのが、ヨーガの特徴です。

 なぜ、寝たきりになったのに、最高の自由が得られたと思えるのか。それは、頭脳さえ明晰に保っていられれば、瞑想能力によって、限りなく世界を広げられるからです。健康な人は、瞑想の時間を取ろうと思っても、なかなか時間が作れません。その点、寝たきりになった人は、そのこと自体は不幸でも、瞑想に割ける時間はたっぷりとできたと考えられるのです。

 たとえ何十年も身体が動かなくても、意識はどのようにでも動かせます。人類が実際に宇宙の果てに行くことは、おそらく難しいでしょうが、瞑想能力を使えば確実に行けます。

 死の直前まで元気でいるに越したことはありませんが、たとえ寝たきりになっても、絶望する必要はまったくありません。瞑想によって広げられる世界は、限りなく広大だからです。人生を嘆いたり、絶望したりしている暇はありません。歩けなくなっても、寝たきりになっても、いや、逆にそうなったからこそ、まさに「最高の自由」を思う存分堪能できる。ヨーガではそのように考えるのです。