ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

 近藤康太郎さんが、このタイトルを思いついたことから、企画してできた本だそうです。

 ここまでいいひらめきはなかなかないと、確か昨日紹介した本に書いてありました。 

 

P62

―赤塚家の教育はどうだったんですか?

赤塚 うちはタブーがまったくない家庭で。裸の女の人がテレビに映っているのもオッケーだし(笑)。・・・

 ・・・

 教育熱心な家じゃなかったから、幼稚園もほとんど行かなかったんですよ、わたし。だって、朝、親が起きないんだもん。

―よく育ちましたね、ここまで。

赤塚 うちには、子供みたいな大人ばっかりだったんですよ、結局。きょうだいもいなかったし。

水木 それが普通だったの?

赤塚 うん、そう。だから、うちの父親が「(ほかと)違う」っていうのも最近わかったぐらいで(笑)。

水木 まあ、そういう意味ではうちもねえ、おならをすると喜ばれる家だったから(笑)。うちはね、汚い話が大好きだったんですよ。母親も「あらやだ」とか言って笑っているんですよ。だから小学校までは、おならはみんなが喜んでくれるものと信じていて。なんで驚くのって。

(一同爆笑)

水木 お客さんが来てもねえ、いつもみたいにおならするじゃないですか。すると母親が「やめなさい!」とか言うんですけど、「なんで?いっつも喜んでいるくせに」って思ってましたよ。ネタなんですよ、おならが。みんなを喜ばせるネタだったから。さすがに中学に入ると、「隠れてするものだ」ってわかってくるんだけど。

赤塚 うちにね、トンちゃんっていうのがいたんです。父親のこの部分(陰部)のさきちょに顔を描くんですよ。それで「トンちゃんねー、今日ねー」とかって声出すの。腹話術みたいなもんですね。

手塚 え?それは赤塚先生がトンちゃんと会話しているの?

赤塚 会話して、みんなに見せているんです。

手塚 親のトンちゃんは普通見ないよねえ。水木さんの家はいかがですか?

水木 うちはだいぶ歳をとったけど……、一生懸命、隠してますよ。

赤塚 もうひとついいですか?恥ずかしいんですけど、こうしてみんながいる前でですよ、「お前はなあ、おれのチンポの先から出てきたんだぞ~!」って言うんですよ。突然言いだすんですよ、編集の人とか、取材の人とかがいる前で。

(一同爆笑)

水木 それはもちろん酔っ払っていて?

赤塚 もちろん。常に酔ってましたから。

 

P82

水木 お父ちゃんは、一瞬で人を見抜くんですよ。それは神業だなって思うんだけど。一瞬で見抜いちゃうんですよ、会っただけで。

赤塚 うちもそう。

手塚 言っていたね。うちもそうですよ。観察力がすごいんですよ。

赤塚 ねえ、すごいよね。見てないようで見てる。

―一瞬というのはどれぐらいの時間を言うんですか?1時間ぐらいはあるんでしょう?

赤塚 誰かが来て、仲良くやってたのかなとか思ってると、「あいつは面白くない……」みたいなことがある。あと、わたしのボーイフレンドとか連れてきたら「あいつはだめだ」って。また、結構それが当たってたりするんだよね(笑)。