ほぼ日の就職論

新装版 ほぼ日の就職論。「はたらきたい。」 (ほぼ日ブックス)

↑こちらの新装版でなく、最初に出た方を、図書館で見かけて読みました。

印象に残る言葉がたくさんありました。

 

P61

山の場合は、登ろうとする山が大きく見えても小さく見えてもだめですね。ちょうどの大きさに見えるのがいい。大きく見えるのは自信のなさだし、小さく見えるときは、自分を過信してるんですね。私の場合は、チョモランマが小さく見えました。

 今井通子(医師・登山家)

 

P96

ナポレオン・ヒルとか、船井幸雄さんとか、松下幸之助さんとか……いろんな人の本を読んでるうちに、気がついたんです。職種に限らず、成功している人たちは、言うことがみんな、いっしょなんですよ。「大きい変化は小さい変化から」「感謝の気持ちを忘れない」「思いついたらすぐ行動」……このみっつ。

 上大岡トメイラストレーター)

 

P111

宮崎駿は、一緒に電車に乗っていても、たとえば横で女子高生がしゃべっていると、すぐに指折り数えはじめるんです。何をしているのかというと、ひとつの単語、ひとつのセリフを、何秒でしゃべっているのかを計算しているんですよね。それによって、女子高生の言葉や「現代というもの」をつかまえるんです。あの人は、常に観察していますから……。

 鈴木敏夫(映画プロデューサー)

 

P154

勝ちと負けのあいだには、線が引かれます。健康か病気か、若いか老いているか、金持ってるか、ないか、線を引くと幸せを実感するのかな?僕のなかで今、その線がにじんできています。

 渡辺謙(俳優)

 

P164

あたまで考えたあとは、腹の底からやりたいと、思ってるかどうか。これです。あたまなんかはね、適当に使ってりゃ……っていうのも乱暴な話ですが、わたしが使っているのは「腹」なんですよ。

 原丈人(実業家)

 

P180

謙遜とかじゃなくて、歌はね、ヘタなんですよ。客観的に聴いても。そのヘタがどうすれば使いものになるのかを意識します。ヘタはヘタなりに使いどころがあるだろうと。

 中島みゆき(歌手)

 

P204

俺は、特別なことは何もできないと思ってる。特別なことができると思っていることが、若さなんだと俺は思います。でも結局、自分が今までやってきたぶんしかできないんです。

 宇梶剛士(俳優)

 

P215

最初はお袋が病気になったという話でもドカンドカン笑えるようなものをと思って書き始めたんですよ。でも、お袋が病気になったの何だのって、自分が笑えないことを笑わそうとするときの寒さっていったらもう……。そういう無理はなんにもならないと思って、ただ、素直に書きました。

 リリー・フランキー(エッセイスト)

 

P263

自分にとって、本当に大事なことってなんだろう。自分にとって、本当に大切な人って誰だろう。このふたつを、本気で思っているだけで、いい人生が送れるような気がする。

 糸井重里