思わず考えちゃう

思わず考えちゃう

 おわりに、に

 

 サア、いかがでしたでしょうか。

 中年男性の言い訳とヘリクツと

 負けおしみの数々。

 ・・・

 しかし、その内容はともかく、

「自分がおもしろいと思ったものを

 何かの形で記録に残す」ってのは、

 いろいろベンリなのでオススメします。

 

 とあったように、著者が「思わず考えちゃう」ことが詰まった一冊です。

 初めて食べて、「うーん、面白い味」と言うような読後感でした(笑)。

 こちらは、なるほどなぁと思ったところです。

 

P132

 相手の「できないこと」に

 よりそうことのむずかしさ。

 人の悩みとは

 つまりそういうことなのでは

 なかろうか。

 

 何か自分がやりたいことがあって、それができないっていうのは、大した悩みじゃないんですよ、多分。

 自分は自分でどうにかできるし、自分で目標は設定し直せる。

 そうではなくて、自分のそばにいる人に、できてほしいことができないってときに、どう一緒にやっていくかっていうのが、実は一番難しい。

 相手の「できないこと」によりそうことのむずかしさ。人の悩みとはつまりそういうことなのではなかろうか。

「悩み」と名前がついているものの、大半の原因がそこにあるんじゃないか。

 で、自分でどうにかできないものが横にあって、それを自分としてどう消化していくかっていう難しさ。

 親ってこういう感覚ありますよね。子育てなんかはまさにそれで。

 何でうちの子はすぐ人をたたいちゃうんだとか、自分だったら絶対しないことをするから、すごく考えますよね。

 で、そこにおいては全く他人なんだなって、わかったりしても、でも親だから何回も言わなきゃいけない。子どもは聞かないけれど、何度も言い続けなきゃいけないし、まさに「親の悩み」です。

 自分の親でも、たとえば認知症になっていろんなことができなくなって、何であんだけ言ってもまた、やっちゃったんだろうとかっていう部分で、自分の身近な人であればあるほど、できないことが許せないわけですよね。

 夫婦の間でも、何で私のことを大事にできないんだろう、この人は、って思ったり。

 結局、何でおまえはそれができないんだよっていうことが、一番人の悩みの根源なんじゃないのかなって。

 それこそ、相手のできないことによりそうっていうことが、多分、人として一番難しいことなんじゃないのかなって思いました。

 思い通りにならない他人と、思い通りにならない自分。どちらも大変なんですけどね。