常識を疑う

「心」が変われば地球は変わる (扶桑社文庫)

 宇宙人と出会ったお話、つづきです。

 

P103

 ・・・宇宙人との関わりは、それで終わったわけではありませんでした。

 彼らは、再び私の前に現れたのです。

 それは、リンゴ栽培に成功した数年後のことでした。

 ある日、自宅2階で寝ているとフッと目が覚めました。見ると、布団の横に二人の人物が立っています。やはり目だけがギョロッと輝く小柄な人たちです。二人は意外に強い力で私を両脇から抱え、私は二人に連れられて上空へと昇っていきました。

 気がつくと、金属製のようなベンチに座っています。そこは大きな建物の中のようで、私のほかに外国人の男女が二人。お互いに話すこともせず座っていると、私を連れ去った二人組と同じ背格好の宇宙人が現れ、外国人の男女を連れて行きました。

 一人になったので立ち上がって窓の外を見ると、真っ暗です。ビルを横にしたような建物がいくつも重なって見え、窓から明かりが漏れていました。

「ここは、地球ではないな」。私は漠然とそう思いました。

 その後、私も宇宙人に連れ出され、別の部屋に案内されました。廊下を歩く途中で開いていたドアから中を覗くと、先ほどの男女が裸でそれぞれベッドに寝かされ、周りをズラッと宇宙人が取り囲んでいます。同じように調べられるのかと思いましたが、私が連れていかれたところは、操縦室のようなところでした。

 次に覚えているのは、二人組とともに家の外にいた場面。

 一緒に家の中に入ったのが最後の記憶です。目を覚ますと私は一人で、見慣れた我が家の寝室に寝ていました。もちろん、女房は「まだ、夢でも見たんだべさ」と取り合ってくれません。しかし、夢というにはあまりにも鮮明な記憶でした。

 ・・・

 この話には後日談があります。数年後、女房とUFOの特番を見ていた私は「アッ!!」と声を上げました。テレビの中で体験談を語る外国人の女性は、私がUFOで一緒だった女性その人だったのです。彼女の話は、私の体験とまったく同じ内容でした。そればかりでなく、彼女は、西洋人の男性と眼鏡をかけた東洋人の男性が一緒だったと証言していました。眼鏡をかけた東洋人こそ私です。やはりあれは夢ではなかったのだと、そのとき私は確信したのでした。

 私は自分が特別だから、このような体験をしたとは思っていません。

 自分たちが「当たり前、常識だ」と思っていることをまず疑うことが必要ではないか。彼らは、それを伝えにきたような気もします。

 ・・・

 岩木山は、UFOがひんぱんに出没する場所として、知る人ぞ知る場所です。私以外の人にも目撃され、地元紙も取り上げたことがあります。娘たちが小さいころは大騒ぎして絵に描いたりしていましたが、たびたび見るのでそのうちに驚かなくなりました。

 つい最近、1年ぶりくらいにまたUFOが現れました。ピンポン球ほどの大きさの光が東の空に滞留していたのです。私にしてみれば、不思議なことでも何でもありません。今の日本を見て彼らはどう思っているのか、ふと気になります。