再開です(^^)
この間、スターラインズhttps://www.aqu-aca.com/seminar/starlines/
に11年ぶりに参加してきました。
面白かったので、後日ここにまとめたいと思っています。
さて、神田橋先生の本、とても興味深く読みました。
このまえがきに「自分の状態が変わってゆくと、前には選ばなかった方の考えや方法が合うようになるのが普通なのです。いつまでも同じ方法が合うなんてことは少ないのです。」とあって、当たり前のことのようで案外わかってないことかもしれないと思いました。
P9(初版のまえがき)
精神科医として治療をしているわたくしの担当患者たちのために、療養の手引きとなるパンフレットのようなものを作りたいと思いはじめたのは、もう二十年ほど前になります。治療とは結局のところ、生物としての自然治癒力を助けているだけであり、患者自身が自分の内にある自然治癒力と協力し、同時に専門家の助力と協力してゆくことが大切だ、と思ったからです。・・・
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いざ書こうとしてみると、とんでもない思い違いをしていたことに気がつきました。精神科の治療の現場には、確かなことがとっても少ないのです。ですから、すべての患者に向かって「こうしたらいいですよ」と助言することなどできないのです。精神科治療の実際は、一人ひとりの患者その人に合う治療や養生を探してゆく、手探りの作業なのです。
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だけど、患者の自助活動が大切だと考えるようになって以来、わたくしは、さまざまな助言や提案をして、患者とともに手探りで工夫してきました。そのなかには、わりに多くの患者に役立ったアイディアが溜まってきてはいます。・・・
「多くの患者に役立った」とは、すべての患者に役立ったわけではないという意味です。ですから、この本を読んでくださっているあなたに役立つかどうかを、ちょっと試してみて決めてください。そのために、第一章に「気持ちがいい」という確かめのためのセンスの持ち方・育て方を書きました。・・・
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・・・専門家の考えと違っていたり、正反対だったりするかもしれません。そのような部分にでくわしたさいには、どちらが正しいのかと考えるのではなく、どちらが自分の「いまの状態」にとって役立つヒントになるかと考えて、できれば両方を試してみて選ぶようにしてください。しばらくして、自分の状態が変わってゆくと、前には選ばなかった方の考えや方法が合うようになるのが普通なのです。いつまでも同じ方法が合うなんてことは少ないのです。胃腸がわるくなった人は、軟らかで消化が良くて栄養の薄いものから食べ始めて、徐々に、歯ごたえのある普通の栄養の濃い食事へと移してゆくのです。その順序やスピードは人それぞれに合わすのが正しいのです。・・・