何があっても笑う

人生の失敗: 転んでもタダじゃ起きない

 笑うこと、忘れずにいたいなぁと思いました。

 

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洋七 ・・・そない責任を感じることなく、やりたいことはやり続ける。そのほうが、おれはええんかなと思う。人生で失敗することは普通やと思うんですね。

 おれの場合も、漫才とテレビはスパッと当たったけど、本は最初はこけた。選挙もこけた。来年は来年で、どうなるかわからんけど、もう、こけなれしてるからね(笑)。

 

 失敗を失敗としないコツは「笑い」だと洋七さんは言う。

 

洋七 何があっても笑う。それは、うちのばあちゃんと一緒ですよ。小さいころ8年間も一緒に住んでたけど、だいたい毎日の食べ物いうたら御飯しかなかったのに笑ってたもんね。「昭広(洋七さんの本名)、好きなもん食べなさい」って言うのよ(笑)。最初、子どものおれも悲しむんやけど、もう悲しむ暇がない。「ばあちゃん、『好きなもの食べなさい』って御飯しかなかばい」って言うたら、「ハハハ」と笑うんですよ。

 そんな癖が、佐賀の8年間でしみついてると思う。何か失敗しても、まず笑う。失敗って、たぶん喜劇やと思うし。悲劇と喜劇は背中合わせやからね。だから、何が起きても笑う。

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洋七 たけしにも「売れなくなってどん底でも、おまえ何でいつもそんなに明るいんだよ。何で焦らないんだよ」って、よく言われるけど、おれは常にマイペース。今回、(島田)紳助があんなことになったけど、「多少、反省はしろ。でも落ち込むな」と、それでおれのコメントは終わりやね。長い人生、だれでも何回かはこけますよ。それを一々考えてもしゃあない。もう二度と、せんかったらええことや。

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洋七 人は絶対にウソもつくし、ホラもふく。ばあちゃんが言うてたんですよ、「世の中、ホラとウソとかないと、おもろないんや」と。「『日本昔ばなし』を見てみい。あんなん、あるわけないやん。ばあちゃんは川の前に何十年も住んでるけど、こんな大きな桃が流れてきたことはない。かぐや姫も、あんなもんウソやろ。バサッと竹を切ったら赤ちゃんも切れるで」って(笑)。

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洋七 子どものころから、お腹がすいて、腹いっぱいになって、またお腹がすいてをくり返しているから、おれ、今でもとりあえず飯さえ食えれば幸せなんですよ。高級品やなくて、自分が好きなものを食べられたら十分。ばあちゃんも「値段が高いから高級品やない。品数が少ないから高うなんねん。自分が食べて一番おいしいものを高級品にせえ。そうしたら、毎日高級品食ってるやんか」と言ってた。それで、「高級品を増やすためにはどうしたらええか分かるか?ものすごい腹すかして食べてみい。全部うまいぞ。全部高級品やろ」って(笑)。当時はテレビもなかったし、家にはばあちゃんとおれしかおらんから、そういう話を毎日聞いていた。子どものころは意味がよくわからんけど、中学校ぐらいになったら少しわかってくんのよね。