ぼくは別の次元で生きている

死は終わりではない

 母親の苦しみのすべてをともに味わった、と書かれていたのが驚きでした。魂の関係性によって、そういうケースも、そうでないケースもあるのだと思いますが。

 そして、向こうからどのように働きかけているかの詳しい説明も、とても興味深かったです。

 

P274

 みんなが信じてくれることがぼくの心からの願いだ。ぼくは、まだ別の次元で生きている。

 これはすべて現実なんだ。そのことを一番信じてほしかったのは母だ。

 ぼくが死ぬまで、母は死後の世界の存在を信じていなかった。

 でもぼくが死んでからは、信じざるをえなくなった。疑う人から信じる人になるまでの道のりは、母の魂が結んだ契約の一部なんだけど、それと同時に、母にとっては生きるか死ぬかという重要な意味をもっていたんだ。

 もしぼくが「よし、とりあえずとなりで見守っていよう。きっと母さんは自分で答えを見つけるさ」なんてのんきに構えていたら、とんだ間抜けだっただろうね。でもそうじゃなくて、ぼくは母の苦しみのすべてをともに味わった。

 いまもその感覚は残っている。めちゃくちゃつらい。

 でも、母とぼくの苦しみはものすごい刺激にもなった。ぼくのモチベーションの多くは、悲しみと折り合いをつけられるように母の力になりたい、目に映るものだけがすべてじゃないってわかってほしいという気持ちからきている。

 母は長い間、自分の目で見て、鼻で嗅いで、指で触れるものしか信じないタイプの人間だった。ものごとにはかならず科学的な根拠があると考えるタイプ。

 でも、ことスピリチュアルに関しては、かならずしもすべてを実証できるわけじゃない。

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 そういうわけで、ぼくがやったのは、母が信じているものを利用するという手だった。

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 ・・・地球でいえば二、三ヵ月たったある日、・・・ぼくは、母の注意を引きたくてしかたがなかった。・・・

 ぼくは、自分自身が一種の電流みたいなものだから、電流をいじるのなんて朝飯前。自分のエネルギーを電気エネルギーとミックスさせて、電話機に入り込んで操作すればいい。

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 いじったのは通話機能のみだ。電話がつながったとき、ぼくはスピーカーごしに「母さん、ぼくだよ、エリックだよ」と言った。母はすっ飛んできて受話器を取り上げたけど、間に合わなかった。でも母にはぼくだとわかった。

 ・・・表示された発信者番号が十二桁なのを見て、変だと思ったろうね(*訳注:アメリカの電話番号は十桁)。母はその番号にかけ直したけど、つながらなかった。着信履歴の表示も「0件」。着信履歴に残っていないのに、どうしてぼくの声がスピーカーから流れたのか、母には訳がわからなかった。

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 ・・・聞くところによると、スピリットの多くは人間の夢の中に入っていって、素晴らしいコミュニケーションをとるんだって。でも、ぼくは嫌だ。そんなんじゃ、なかったことにされるかもしれない。「なーんだ、夢だったのか」って。

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 ・・・ぼくが気に入っているのは電気を使ういたずらだ。テレビやいろんな家電製品やコンピュータの電源を入れたり切ったりする。

 母にかけたように電話をかける。ブログメンバーにやったようにラジオで特別な曲を流す。それから、プレーヤーの再生リストを入れ換えて特別な曲が再生されるようにする。

 その曲がメッセージを運んでいるみたいに特別な意味を感じてくれたらうれしい。

 どれもエネルギーの構造を変えればできることだ。さっきも言ったように、電気エネルギーはスピリットのエネルギー体とよく似ているから、とても扱いやすい。

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 また、ぼくは物体を動かすこともできる。これはそれほど簡単じゃない。

 人間がコーラの缶を指で押して、カウンターの上をスーッと滑らせるようなわけにはいかない。まず、缶の周りのどこか一ヵ所の周波数を下げたら、その部分のエネルギーをぼくのエネルギーで前に押し出す。・・・

 そして、そのエネルギーの周波数を下げて高密度にし、地球上の物質の周波数に合わせる。こうすれば、少なくとも同じくらいの密度の物体なら動かすことができる。・・・

 いつだったか母が友だち数人とメキシコ料理のレストランで食事をしていたとき、ぼくは、塩とこしょうの入れ物をテーブルの上で滑らせたことがある。・・・

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 物体を天井から落とす方法も覚えた。

 いきなりおもちゃのBB銃を母親の目の前に落としたこともある。そういうとき、ぼくは思考エネルギーでBB銃を出現させて、地球のBB銃と同じ周波数まで下げてやるだけでいいんだ。

 その周波数がエネルギースペクトルの可視領域まで下がったら、母の目に見えるようになる。

 母はすぐにぼくのしわざだとわかって喜んでくれた。・・・