この本を読みながら、改めて地球って不思議だなぁと思ったり、もっと宇宙から見た地球というのを知りたいなと思いました。
久しぶりにスターラインズhttps://www.aqu-aca.com/seminar/starlines/ を受けようかな?
P81
「もしかしたら、地球が何者かの意思によって作られたものだとしても、決しておかしくはないな、と感じたんです。私は特定の宗教を持っていませんが、宗教を持つ人なら尚更そう感じたかもしれません。超越した存在があってもおかしくないぞ、と」
古川にそう思わせたのは、宇宙から見る地球の存在感の大きさだった。
バイコヌール基地からソユーズで打ち上げられた古川は、ISSへ向かう途中に窓から初めて地球を見た。
すると、想像していたよりもやや濃い青色が、地球を縁取っているのが見えた。それは青い光を反射する大気層で、彼はその美しさに感動するとともに、
「守られているんだな」
と、感じた。
・・・
一方で現状の映像技術では決して再現できないと感じたのが、肉眼で宇宙から地球を見たときの圧倒的な存在感だった。・・・
「そのなかで私が抱いたのは、地球自体が一つのシステムであって、我々もその一部なのだという実感でした。だから、宇宙に行くことで、地球を大切にしないといけないんだという気持ちが強まりました。自分たちが地球人だという実感、と言ってもいいかもしれません。それは頭では誰もが分かっていることですが、頭で分かっているのと、実感としてその気持ちが強くなるのとはまた別のことなんです」
P86
例えば、野口は「15歳の寺子屋」・・・のなかで、<先輩宇宙飛行士である毛利衛さんから、おもしろい話を聞いたことがあります>とこんなエピソードを紹介している。
「地球を見ながら、ふっと思ったんだよ。糸でつながれているんじゃないかなって」と毛利さん。
「それでね、思わず地球を見直してみたんですよ。地球をぶら下げている糸がないかどうか。周りをよーく見てみたんだけど、やっぱり糸なんてつながってないんだね」
野口はこの話を聞いて、<二回も宇宙に行った人が何を言うんだろう?そんなの当たり前じゃないか>と思ったと書いている。
だが、実際にISSに行って地球を見ると、<これ、誰かが作って回しているんじゃないかな?本当に、浮いているのかな?>と自分も同じような気持ちになったのだという。
果てしなく広い漆黒の宇宙空間のなかに、ぽつんと浮かんでいる地球の姿はあまりにも完璧に見えました。だから、かえって信じられないような気さえしてきて、目を凝らしてしまうのです。
地球が宇宙に浮かぶひとつの星であること、それが青く丸いこと、自転していること……。当たり前だと思っていたそれらのことを、もう一度自分の目で見て問い直そうとしてみる。それが、宇宙から地球をみたときに僕の心に起きた現象なのです。