欲しいものが手に入る

食費はただ、家賃も0円!お金なしで生きるなんてホントは簡単

 こちらも、こういうものが欲しいと思うと手に入る、というエピソードです。

 リラックスして注文する、というのは、大事なコツだと思います(^^)

 

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 メルヘンの中では「願いごと」がよく登場する。良い精が現れ、太っ腹にも3つの願いを叶えてくれるというのだ。・・・

 メルヘンはいつも私を勇気づけてくれるものだったが、シンボル的性格があることも私は意識していた。しかしさすがにこのてのお話は、私にとっても非現実的で、そして大して重要じゃないと思っていた。でも実際に少し前から、さまざまな願いが叶うようになっていたのだ。

 それは、私が宇宙に〝注文〟を出したことから始まった。その頃、私はまだ〝普通に〟買い物に行っていたのだが、買い物に出かける前に、未来予想図を頭に思い描くのだ。ある時、私は絨毯が必要になった。良い品質で、しかもお手頃な値段で、望みの色と素材であることが条件だった。家を出る前に、少し瞑想をして、どの店に行けばこの絨毯が見つかるか、ということを考えた。その店の名前がはっきりと思い浮かぶと、私は一直線にその店に向かい、売れ残り品のコーナーを探し回った。最初はなかなか見つからずに諦めようかと思っていたところ、ある値札が目に入って来た。もとの価格は999マルクだったのが、線が引かれ99マルクになっている。絨毯の品質は最高級で、欠陥もなく、販売員も頭をひねっていた。・・・彼は片目をつぶって、「他のお客さんの目に触れないように、早く持って行って下さい」と言って、私の脇に絨毯を押し込んだ。この絨毯は1センチも長すぎず短すぎず、私の部屋にぴったりと合った。

 ドルトムントの蚤の市では、欲しいと思っていた衣服がほとんど見つかった。「星の模様のついた、青いモヘアのツヤツヤしたセーターを5マルクで」とか、「星がついたキラキラする白いゆったりしたスカートを4マルクで」という〝変てこな〟注文にもかかわらず。もう諦めかけていた時に、最後のスタンドで見つける、ということが多々あった。希望のものが欲しいという気持ちが薄れてきた時に、それは見つかった。

 私がこの話を他の人にすると、彼らは「私の時にはそう簡単にはいかないわ。おねだりやお願いがそんなに上手くないのよ」とよく言ったものだ。そこで私からのアドバイス。あまりリキみすぎないこと。リラックスしてかかりなさい。そうすれば案外うまくいくものだ。そうこうするうちに、私は的を絞って〝注文〟しないくとも、願いを叶えてもらえるまでになってきた。そのことを考えるだけでいいのだ。そうやって、だんだんとメルヘンは本当になっていったのだ。

 動物は本能的にどう行動すればいいのか分かっている。それにひきかえ、人間はこの本能をとっくに失ってしまった。すべては技術によってコントロールできると信じているからだ。私たちはこの態度を考え直し、直感する力を取り戻し、新しい意識を開発する必要があるだろう。そうすれば私たちは、どれほどの潜在力を実際に持っているのかを見つけ出すことができるだろう。