私も本が大好きなので、共感しました。
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六年間も隠居していたのに、「これで完成。もう直すところはない」という境地には到りませんでした。
「問題がない」のは「改善する余地がない」ということではなくて、どんなに現状に満足していても、ふとしたときに必ず「あ、それいいな」というヒントやアイディアには出会うんですね。
・・・なかでもそういった情報に一番アクセスしやすい万人向けの方法は、本を読んで他人の生き方から学ぶこと。
本は、普通なら話を聞くどころか、お目にかかることすらできないような社長とか、おもしろい経験をした人の話が、厳選され、編集され、校正され、読みやすくまとめられています。自分がこれと同じ内容をインタビューして聞き出そうと思ったら、時間も労力もどれだけかかるかわかりません。そんな大変な成果が、本なら時間も場所も選ばず享受でき、値段も千円から二千円程度で何度も読めて、しかも電源も要らない。コストパフォーマンスはかなり高いと思います。しかも図書館に行けば無料で借りられますし。
他人の生き方を学ぶときは、あえて自分とは真逆の生き方をしている人の本を読んでみると、発見がたくさんあります。・・・自分とまったく違う人の頭の中には、自分が知りえなかったことや気づけなかったことがたくさん入っていて、参考になります。
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・・・他人の生き方に学ぶのは頭や心のアップデートと言えるかもしれません。
新しいヒントやアイディアに出会ったらスルーせず、実生活でどこに取り入れられるか、検討を欠かさないこと。これを地道に続けることで、自分だけに最適化した、オリジナルな生活を手に入れることができます。
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世界を自分なりにカスタマイズしていく上で、もし私にアドバイスできることがあるとしたら、子どものころに何をしているときが一番ハッピーだったか、思い出してみるといいかもしれません。
何かに熱中しすぎて怒られたことが、誰でも一度はあるんじゃないでしょうか。もしあなたが、・・・お仕着せでない自分だけの人生を作っていきたいと思ったら、あの頃の自分に聞いてみてください。きっと何かを知っていると思います。