引き出す

病気に強くなる生き方のヒント (青春新書インテリジェンスシリーズ)

教育の語源が「引き出す」だったとは、初めて知りました。

 

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吉川 ・・・教育というのはご存じのように「education」ですよね。語源は「引き出す」ということなんです。日本はインプット、インプットで、詰め込んじゃう。本当の教育というのは、みんなが持っているその可能性とかを引き出す役目。教師も医者も、「先生」と呼ばれるひとの役目は同じなんですが、そういう哲学を持っている人が少ないですね。

 

石原 2005年のことですが、バレンタイン監督率いるロッテが優勝しましたよね。あの人はまさに、引き出したんです、選手の才能を。絶対に選手に無理強いはしないそうです。そのかわり、自信を持たせることに心を砕いて、その結果、選手の能力を引き出すことができた。

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吉川 個々の力を引き出すためには指示を推しつけるのではなく、環境をつくることが必要なんです。環境づくりに欠かせないのが「入れて、出す」。インプット、アウトプットの哲学。

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 ・・・こっちが「やれ」というんじゃなくて、・・・自発的に自然な治癒力が出るように導く。

 そういう時代になりつつあるけれども、まだまだインプット中心です。・・・みんな変わらなくてはいけない。その根本となるのが、「入れて、出す」思考だと思います。

石原 そして、「出す」ほうが重要である、ということですね。確かに、体も出せば出すほど元気になります。