マハーサマーディ

理想的な死に方―「あの世」の科学が死・生・魂の概念を変えた!

「ミュータント・メッセージ」も読んでみたいと思いました。

P146
 オーストラリアの先住民、アボリジニは、誰でもいとも簡単に「マハーサマーディ」に入れるようです。もっとも、最近都会で生活しているアボリジニは、もうかつての純粋性は失われてしまっており、我々と変わらない、悪い意味での文明人化してしまっています。ところが、現在でも閉ざされた奥地で生活するアボリジニは、昔ながらの自然と一体になった、すばらしい精神生活を営んでいるようです。
 このことを知ったのは、『ミュータント・メッセージ』という本です。著者のマルロ・モーガンというアメリカ女性が、半強制的にアボリジニたちと四か月ほど一緒に砂漠を旅行したときの記録です。
 アボリジニたちは、完全に自分たちの「想念の力」を信頼した生活をしています。砂漠を旅行するのに、わずかな水だけを持ち、食料も何も持たないのですが、「願う」ことで簡単に手に入れてしまいます。骨折のような大怪我も、「想念の力」でたちどころに治してしまいます。しかも、それは偶然に怪我したのではなく、マルロ・モーガンに「想念の力」による癒しを教える機会を与えてください、と願った結果だというのです。それが、いつ起きるかはわからないが、願いは必ず実現し、裏切られることはない、といっています。
 コミュニケーションにも、テレパシーを多用します。そして、人類は元来こういうすばらしい能力を持っていたのに、お前たち文明人はそれを失ったミュータント(突然変異種)だ、そのかわいそうなミュータントたち(現代人・文明人)に対する、本来の人類からのメッセージ、というのがこの本のタイトルです。
 ―旅立つ人は砂の中に座して肉体のシステムを閉ざす。二分もたたずに彼らは去っていく。悲しみも葬式もない。私(マルロ・モーガン)が、このような知恵に対して責任が持てるようになったら、人間界から目に見えない世界に移るテクニックを教えてあげよう、と彼ら(アボリジニたち)は言った〔マルロ・モーガン
 これは明らかに「マハーサマーディ」です。・・・