世界が明るい

運のつき 死からはじめる逆向き人生論

勤め先を辞めたら世界が明るかった…ビートたけしさんも、大学を辞めたら世界がすごく明るくなったって言ってましたし、他にもいろんな人の話で聞いたことあります。
あと、ゲートウェイヴォエッジhttp://www.aqu-aca.com/seminar/gatewey/など宿泊セミナーが終った後も、世界が明るく見える!ってびっくりすることが結構あります。
変わる前がもはや前世みたいに感じるっていうのも、よくわかります。

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 よく書くんですが、三月三十一日に正式に退職して、翌四月一日に外に出た。そうしたら、世界が明るいんです。家の外が本当に明るく見えたんですよ。ビックリしましたね。世界って、こんなに明るかったんだ。そう思いましたもの。それでテレビ局に行って、そこに居合わせたみなさんにそういったら、「あたりまえじゃないか」といわれました。たまたま勤めを辞めた経歴のある人が、その場に何人かいたんですよ。だからそういう体験が私だけじゃないことがわかりました。
 こればかりは、辞めてみなけりゃ、わかりません。つまり辞める前と、辞めたあとでは、私は「人が変わった」んです。だって世界の明るさが変わったわけじゃないですからね。あのころ、太陽のエネルギーが変化して増えたって話は、聞いてません。
 どう変わったかって、そんなこと、正確にはいえませんよ。だって、変わる前の「勤めている私」は、もういないんですから。「辞めた私」はいましたけれど、それと「勤めている私」は、比べようがない。いまいるものと、もういないものを、比べようがないじゃないですか。
「それにしても、勤めを辞める前の気持ちを覚えているでしょうが」。それが覚えてないんですよ。これを書いているいまでは、八年前のことになります。それくらい前になると、もはや前世という感じです。いくらか覚えていることは、自分が一生懸命になっていた、いくつかのことです。なんであんなことに一生懸命だったんだろうと、自分で不思議に思ってますよ。前に書いた恋愛と同じですね。「あんな女になんで夢中になったんだろう」。それです。
 そういうことがあって、人は変わると、本気で思うようになりました。そう思ってみれば、思い当たる節はいろいろあります。
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 じゃあ自分で「我慢してる」と思っていたかというと、かならずしも思ってませんでした。どう思っていたかというなら、「それで当然」と思ってましたから。勤めに通って当然、仕事で面倒なことが起こらないように気を配って当然、人事に関わりたくないんだけど関わって当然、他人の面倒をみて当然、などなど。この「当然」が、辞めたとたんに全部なくなっちゃいました。世界が明るくなるわけですわ。そういう厄介ごとを、考えないでいいんですから。
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 つまり、やりたくないことを、無理してやってたんでしょうね。結局は勤めているうちに、自分が変わり、考え方が変わってきた。でも本当に辞めるまでは、自分が「変わった」ってことに気づかなかった。「私は私、同じ私」、そう思うのが当然とまだ信じてたんでしょうね。