対談本

養老孟司vsテリー伊藤 私はオバサンになりたい! (宝島SUGOI文庫)

養老孟司さんとテリー伊藤さんの対談本を読みました。
このタイトルは、今一番元気なのはオバサンだ、ということで付けられています(笑)
はじめに、に気心が知れている仲なので、ずいぶんと暴論もぶつけ合いました、と養老さんが書いていたとおり、読んでいてそれはあまりにも極端では?という所も結構ありましたが、そういう見方はおもしろい、という所もちょこちょこありました。

ここは、徒競走の話で、この説明いいなと思いました。

P25
テリー ・・・どんどん優劣がついていくじゃないですか。・・・そうすると、運動神経が鈍いヤツはコンプレックスを持つような気がするんだけど。

養老 それは、優劣をつけていいんですよ。・・・ただし、教師がちゃんとわかってなきゃいけないことがあるんです。人間を並べて走らせたら、早い遅いがあるのは当たり前なんだ。だから、まず、「さあ、みんな一緒に手をつないでゴールインしましょう。ハイ。全員1等賞です」っていうような、あんなバカみたいなマネはやめて、ちゃんと競争させること。そこで、先生が「だけどね」って言うんですよ。「もしゴールで虎が待っていたら、1位の人が食べられちゃうんだよ。もし後ろから虎が追っかけて来たら、ビリの人が食べられちゃうんだよ」って。

テリー あはは。そりゃそうだ。

養老 人生とは、そういうもんでしょうが。

テリー うん。たしかにそうだ。人生、早いヤツ、遅いヤツ、だれが勝つかわかんないもんね。