霊的に見る

ぼくは閃きを味方に生きてきた (光文社文庫)

これも大事なことだなと・・・

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 霊的に見ればというのは、社会的なもので計った尺度で見ちゃ分からない。社会的な地位や、財産、それから教養で人間の価値を決定するんじゃなくてね。その人が発散しているオーラみたいなもの。波動だよね。だからその波動を感じることが霊的にものを見る第一歩だと思う。・・・
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 さて、みんな使命を持って生まれて来るわけだけど、では自分の使命は何か。それは結局、何かをやっていて楽しいとか、しっくりいくとか、そういう部分で分かってくるはずのものなのね。そういうものを見つけるべきだと思うわけ。それはお金にならないものかもしれないし、むしろお金にならないことの方が多いかもしれない。・・・
 好きなものに対しては、人間って勇気が出てくるわけでしょう。恋人のためだったら火の中、水の中、どこでも行くみたいなね。そういう普段にはない力が発揮できる。好きな仕事というのは、知らず知らず勇気が出るし、夜遅くまでやっていても疲れないとかさ。そういうことあるじゃないですか。そんなときは無心でやっているね。・・・
 自分を磨きたいと思ってやっているのはいいことだと思う。けれどもその背後に何かこう苦しみが伴うのはいやだね。もしそれが我慢であれば、我慢はよくない。我慢というのはバリヤーを張っちゃうからさ。バリヤーを張ると何も信じていないみたいな存在になっちゃうからね。物事に執着すると、たとえそのことがいいことであってもね。
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 だから何か行動を起こそうとする時に、僕はそのことに何か執着しているかなあ、欲望があるかなあっていうのをまず自己チェックすることにしている。・・・だから商売をやっている人というのは、儲けなきゃいけないんだけど、それ以前に、その仕事に打ち込めるだけ、自分が仕事を愛しているかどうかということが重要だと思うよね。その結果としての商業的な成功はいいことだからさ。