松岡修造さん

聞き上手 話し上手 38の可士和談議

デザインで有名な佐藤可士和さんと、色々な方の対談集を読みました。
松岡修造さんのお話が印象的だったので書きとめておきます(^^)

P214
松岡 でも、こんなに毎日好きなことして、楽しくて、これでいいのかって不安にもなります。「くいしん坊!万才」だって、13年目ですが、もともとあの番組はすごくやりたくて、番組出演の話があったとき、事務所に来ていたプロデューサーに自らプレゼンをさせてもらったくらいなんです(笑)。食べるのも大好きだし、その土地や暮らす人々の文化を感じに行けるわけですから。海外が多くて、ほとんど日本を知らなかった僕にとって最高の仕事です。

可士和 聞いているこちらも幸せになります(笑)。テニスをやっているときは楽しかったですか?

松岡 負けているとき以外は楽しかったです(笑)。ツアーも、海外を回ることも好きでしたし。

可士和 そこは修造さんの性格なのかな?そういう「楽しくて仕方ない」って、今の日本に最も欠けているものだと思うんですよ。そのマインドへのもっていき方って、トレーニングできるんでしょうか?

松岡 基本的に人間の思考は7,8割がネガティブなもので成り立っていて、意識しないとマイナス方向に流れていくものだと思います。僕自身、現役時代にけがをしたり、入院したり、苦しんだ時期がありました。「いろんな経験をして、たくさん考えて、一生懸命やっているつもりなのに、なんで俺だけダメなんだ!」って思いたくもなります。だけど「なぜだ?なぜだ?」という考え方から、あるとき「どうやったら?」に変わったんです。WhyからHowになって、「どうやったらこのけがを乗り越えられるか」に変わったんです。それが、今の僕の根本的な考え方になっています。