相手を思いやること、ここを読んで高校生の頃の経験を思い出しました。
さいたま市にあるやどかりの里http://www.yadokarinosato.org/にお話を聞きに行く機会があり、そのご縁でバザーのお手伝いをしました。
私が何か指示されてやったことが間違っていて「ごめんなさい」と謝ったとき、「ごめんね、私の言い方が悪かったのね」と言ってくれたんです。
当時、そんな風に返してくれる人は周りにいなくて(今は逆にそういう方ばかりですが)、すごーくびっくり感動したことを覚えています。
同時に、競争競争でピリピリしている場所ではない、こういうあたたかいところで生きていきたいと思ったことを覚えています。
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「知的障害者の方を雇われてご苦労されてるのではないですか?」
よく、このように言われます。
しかし、私はそうは思っていません。むしろ、彼らとともに働いたほうが、望ましい職場環境をつくりやすいのではないかと考えています。
なぜなら、彼らが、働くうえで大切なことを私たち健常者に教えてくれるからです。
仕事がうまくいかないときや、障害者が言うことを聞いてくれないときには、相手のせいにするのではなく、自分の態度や指示の仕方を見直すようになります。そして、相手の立場にたって、相手に伝わるような対応をする力をつけていきます。・・・
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こうして、相手を理解し、思いやり、励ましながら、目標に向かって力を合わせるなかから、お互いを信頼し合う関係が生み出されます。社員どうしの足の引っ張り合いや、責任の押し付け合いなどという問題が起こることもありません。・・・
これは、わが社の大きな強みとなっています。
なぜなら、仲間どうしで助け合い、支え合うなかで、困難な仕事に立ち向かおうとする機運が生まれるからです。そして、仲間を思いやる気持ちが、お客さまや地域に対しても向けられるようになります。その結果、社外の人たちからも信頼を寄せていただけるようになるのです。