こちらは根津神社。めずらしいお稲荷さんの話です。
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根津神社〜意外なお稲荷さん
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駒込稲荷は乙女稲荷のすぐ向こうにあり、こちらのほうは古いしっかりした神様です。そばまで行くと、乙女稲荷との神格の差がわかります。駒込稲荷は歴史もあるようで、眷属もたくさんいました。格が高いです。
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駒込稲荷のほうは清涼な凛とした雰囲気で、その雰囲気を表現すると、竹竿を空に向けて立てたような空に向かってシュッとした高いイメージです。
乙女稲荷のほうは真ん丸のものが地面にあるというイメージです。性質から言えば、乙女稲荷のほうが丸いです。こんなに近くに別の稲荷神社が２つあるということは、関連したお稲荷さんなのかなと思いました。
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「こんなに近くに２つのお稲荷さんがあるのは珍しいですね、どうして２つあるのですか？」と駒込のお稲荷さんにお聞きすると、
「２つの違いがわかるか？」と聞かれました。
この質問は格の違いとかそういうことを聞いているのではなく、具体的な違いを言っています。う〜ん、と考えていたら、
「わからぬか？」と言われました。
格が違う、姿勢が違うくらいしかわかりませんと答えると、駒込のお稲荷さんは驚くことをさらっと言いました。乙女稲荷のほうは「狸」だと言うのです。
ええーっ！マジでっ？そんなお稲荷さんってアリなん？とびっくりです。あ、いや「狸」の時点で正確にはお稲荷さんではありませんが。
乙女稲荷のお社に急いで戻り、本当なのか？と正面からじいぃーっと根性を入れて見ていたら、しぶしぶ姿を現してくれました。本当に狸なのです！見た目はアライグマみたいな感じです。ちょっと可愛いです。
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再び社殿に戻って、神様に、
「見てきました！珍しいですね」と報告しました。
「狐のほうが位が高いから、狸は気を使って小さくなっていただろう？」
「そんな感じでした〜」
神様はにこやかに頷いていました。
ここの神様はどっしりと落ち着いた神様です。その懐にいろんな人やもの、お稲荷さんも狸の神さんも全部入れてくれる、そんな神様です。安心して寄りかかれるという感じです。・・・
