90歳の花城キミさんの言葉、人生が、いろいろすごいです。
P116
自分に感謝し、自分を褒める。「私はとてもエライ!」と言う。
自分をダメだなぁって思うことはありません。それは決して驕りたかぶっているのではなくて、自分を認めているから。
・・・
「自分に感謝」って変でしょうか?
でも、そのとおりなんです。
P118
嫌だなぁって思うことは日常生活のなかでいろいろあります。でも、そんな時は考えるのをやめて、すぐ実行、行動を起こせばいいんです。
考えるから嫌になる。
ごはんの支度が面倒臭くなっても、ちゃっちゃって作ればいい。島には食堂もないので三食すべて、自分で作るしかないのですが、嫌だなぁって思わなければ、解決します。やってしまったら、もう嫌じゃないでしょ?
P121
・・・子供が小さいうちは、旦那の薄給でなんとかやってこれましたが、このままでは4人とも進学させるのは難しい。私ももっと頑張らねばと思い始めました。
そんなところに吉報。石垣島の八重山病院で採用が決まったのです。看護助手です。・・・その収入の安定・安心感は、何ものにも代え難かったことを覚えています。それにしても、・・・本当に大変だった!
でも、私は、それに甘んじることはありませんでした。57歳で、看護婦の資格を取ることを決心したのです。時は"看護婦不足"。戦後の復帰特別措置法で働きながらでも資格が取れることになり、ぜひ、看護婦になりたいと思いました。
・・・
そして、自分を磨けるときだと思うと嬉しくて、猛烈に頑張りました。昼間は看護助手として勤務し、夜はレポートをまとめ、日曜日には朝の8時から病院の先生方に指導していただきました。・・・
結果は、合格。しかも、一番の成績だったと聞かされました。
しかし、よくよく考えたら、私はあと3年で60歳、定年です。長年務めた看護助手と新人看護婦を比較すると、お給料の差は歴然。憧れの白衣はあきらめ、看護助手として、残りの勤務を務めあげることにしたのでした。
残念ながら57歳の白衣の新人は、幻となりましたが(笑)。