そう思える時も、思えない時も(苦笑)覚えていたい言葉です(^^)
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心が迷いにとざされているときは、
めぐり合うものはすべて不幸なできごとであり、
さとりの目を明らかに見ひらいていれば、
会うものはすべて宝となる。
心暗きときは即ち遇ふ所悉く禍なり。
眼明らかなれば則ち途に触れて皆宝なり。
弘法大師空海『続遍照発揮性霊集補闕鈔』巻第八
「自分の心」がつくり出している
今、自分が向かい合っている人や物、状況を知らず知らず、「正確」に見ているものだと思いこんでしまうことがあります。しかしよく考えてみると自分の心の状態によって、同じものがまったく違う存在に見えているはずです。
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私たちが経験するすべてのことは、「実際に起こっていること」と「私の心」のコラボレーション(共同作業)だと思います。だから、「私の心」の側を少しでも変化させることで、同じと思われた事柄、風景、人物が変わりはじめるはずです。その「変化」を"楽しむ""味わう"ような好奇心は、意外に仏教的な心と言えるかもしれません。