松井さんの本

旅に持って行った松井秀喜さんの本、松井さんの経験や考えが、出来事を振り返りつつ書かれていて読みやすかったです。
壁を打ち破る100%思考法 (PHP文庫)

ここは、さらっとこのように言えるところが、ほんとにすごいなと思いました。

P55
「今までの人生は満足だったか」と聞かれれば、「満足だった」と答えます。正直に言えば、あのとき、こうしておけばよかったと考えることはたくさんありますが、でも自分で下した大きな判断や決断はそんなには間違っていなかったと思います。
 年上の知人から、「30歳を超えると少しずつ考え方が変わってくる」と言われたことがありますが、まだピンときません。たしかに結婚をしたり、年齢を重ねてはきましたが、自分では何も変わっていない気がします。ある程度の人生設計はしますが、僕は楽観的なので、あまり細かいことは考えませんし、いいことしか考えないほうですから。
 人生についても、それほど先までイメージできません。逆に、理想の人生があったら、教えて欲しいものです。まだ自分の中に理想の人生なんて思い描けません。とにかく、今は野球に一生懸命取り組み、少しでも長く野球をやりたいと考えているだけです。
 野球人としてパーフェクトな道を歩いてきたなどと、まったく思っていません。・・・知人やファンの方からは「王道を歩んできたね」と言われますが、自分では判断することはできません。
 そもそも巨人に入団したのも運でした。・・・メジャー挑戦を決めたときも、そうでした。・・・
 すべては運命というか偶然の産物です。あらゆる偶然という幸運が重なったから、今の自分があると考えています。決して、自分の力でそうしたわけではないと思っています。
 もし神様が昔の自分に戻してくれるとしたら、どの時代がいいでしょうか。子供のときでも、中学校でも、高校でも、プロ野球でも、どんな時代でも戻れるなら戻りたい。それくらいこれまでの自分の人生が楽しかったと思えます。