神とは誰だったのか

ラムサ ホワイトブック 改訂版

きっとそのとおりなのだよな〜と思いつつ読んだところです。

P40
 生命とその絶え間ない継続性を観察し、それらについて熟考してはじめて、私には「未知なる神」が本当は誰なのかがわかった。「未知なる神」は人間の歪んだ考え方から創り出された神々ではない、という結論に私はいたった。人間のマインドの中に存在する神々は、単に彼らが最も恐れ、敬っているものが人格化したものにすぎないと気づいたのだ。つまり、本当の神とは、絶え間なく続く本質の部分であり、それこそが人間に、自分の選んだ通りの幻を何でも創造することを許し、その幻を最後まで演じきることを許しているのだ、ということに気づいたのだ。そして春がめぐり、人間がふたたびこの場所に戻ってきて別の人生を送るときにも、それは依然としてここに存在し続けているのだということに気づいた。生命の力と、その絶え間ない継続性の中にこそ、まさに「未知なる神」が存在するのだと私は気づいたのだ。
 「未知なる神」とは誰だったのか?それは私自身であり、夜の巣の中の鳥たちであり、葦に降った霜、夜明け、たそがれ時の空だった。それは太陽であり、月であり、子どもたちとその笑い声、なめらかな脚、流れる水、そしてニンニクと革と真鍮の香りだった。それはいつも私の目の前にあったのだが、私がこの理解にいたるまでには長い時間がかかった。「未知なる神」は月や太陽を超えたところにいるのではなかった。それは私のまわりにあるすべてのものだったのだ。