光と闇が存在することについて

時空を超えて生きる―潜象界と現象界をつなぐ

これもまた、とても大切なことだと思いました(^^)

P66
 ポジティブなことだけに光をあてると、必ずネガティブなものが置き去りになります。でも、私たちはその置き去りになったものにこそ関心をもつべきです。
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 ・・・それは感情にしても同じです。いくら自分の意識が変わってポジティブ思考しかないと思っていても、この世界では、自分の意識がポジティブ側にあるだけで、必ずどこかでネガティブは生じています。
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 たとえば、アルカリイオン水を作りたくて電気分解したとしましょう。酸性水など作りたいとも思っていないのに、別のところから出てきます。
「こちらがいい」と価値をつけると、反対側ができてしまうのが、この世界です。光だけを求めると、もう一方で闇を濃くすることが起きます。
 優等も劣等もなければ、もともとドラマはありませんでした。でも、ドラマがなかったところにドラマを作ってみんなで味わいましょう、というのがこの世界のはじまりです。だから分離したのです。分離して均衡が破れると、動きが出ます。安定したものが不安定になって揺れるから、人の世にドラマがあり、味わいがあります。それなのに、味わっているうちに、「ポジティブなものだけがいいよね」となってしまったら、永久に分離したままです。
 分離したからこそ、混在していたときには感じられなかった光をかいま見ることができます。そこにはすべてが内在され、本当の光を見ると、必ずありえない深い闇もそこに生じています。その光にしても闇にしても、ともに仮の姿であり、本物は、光や闇といった概念がまったくなくなったところにあるのです。