どんぐり

どんぐり

「今の社会に生きていくために、と思って書いた、82年生きた経験からうまれたインストラクションの本です」と序文にありました。

 読んで想像が広がる、あるいは実際にやってみることで作品が生まれる・・・不思議な本です。

 たとえば・・・

 

音の作品Ⅵ

 

 

幼い息子の泣き声を録音する。

彼にそのテープを聞かせる

大人になって辛い思いをしている時に。

 

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ダンスの作品Ⅳ

 

蝶が踊るのを見る。

蛍が踊るのを見る。

水面に浮かぶ光が踊るのを見る。

 

自分の心も一緒に踊る。

 

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ダンスの作品Ⅹ

 

すべての動きをダンスの振り付けと考える。

 

呼吸する

見る

触れる

そして

地球と空のあいだを

動く

 

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終わりの作品

 

惑星はそれぞれの軌道を回っている。

親しい人々を惑星と考える。

時にはそれを、ただ眺めるのもいい

軌道を回り、輝くのを。