テレパシー実験

 きのうは森岡万貴さんhttps://makimorioka.jimdofree.com/倍音声明ワークショップでした。

 みなさんの声の波動が優しくて、そしていつもながら万貴さんの声は素晴らしくて、なんて心地いい…と、心からリラックスしました(*^-^*)

 参加してくださったみなさん、どうもありがとうございましたm(__)m

 次回は半年後、9月12・13日に、森岡万貴さんの声明とヘミシンクのコラボセミナーを企画中です。また具体的に内容が決ったら、ご案内させていただきます♪

 

 さて、話は変わってこちらの本に戻ります。

 阿久悠さんの作詞した「UFO」、こんな裏話があったとは(笑)

 阿久悠さん、浅井慎平さん、池田満寿夫さんなどと、みんなでイースター島を訪れたときのお話です。

ぼくなりの遊び方、行き方: 横尾忠則自伝 (ちくま文庫)

P288

 イースター島の最初の夜、ぼくは皆を集めてテレパシーの実験をした。この実験をぼくは以前アメリカの超能力者ユリ・ゲラーに教えられたのと同じ方法で行った。先ず最初にぼくはテレパシーを送るための図形を誰にも見せないようにして小さい紙に描いた。それは後で照合するためである。次にその図形を頭の中に描き、描き順に従ってそれをなぞるようにして全員に伝わっていると思いながら送った。僕が描いた図形は8という数字を横にした無限を意味するものだったが、それを見事にキャッチしたのは阿久悠だけだった。彼は最初ぼくのこの実験に抵抗を抱き、半ばふてくされてソファーに横になって、狸寝入りを装っていたくらいだった。その彼が他の人に促されていやいやこの実験に参加したのである。そんな彼だけがぼくの図形を見事に受け取ったものだから彼の驚きようと喜びようは人が変わったみたいだった。

 その夜遅く、民宿で寝ていると、別の民宿に泊まっているT君が家の周りを駆けながら、ぼくの名前を呼び続けるのだった。

「横尾さん、ちょっと起きて下さい。空飛ぶ円盤かも知れないんです」

 彼が興奮しているのはその声でわかる。ぼくの民宿には阿久悠もいた。その彼が家を飛び出し、真っ暗な麦畑を一番に駆けていった。あんなに超自然現象を否定していた彼のこの変わり身の早さにぼくはあきれてしまった。

 麦畑の中で皆んながわあわあ騒いでいるのは異常に大きく見える金星だった。全員がぼくの判断を待っていたが、残念ながらあれは空飛ぶ円盤ではなく金星だとぼくが言ったものだから、彼等はがっかりしてしまった。ぼくは彼等の夢をつぶしてしまったことになった。

「だけど横尾さんが空飛ぶ円盤ではないと言ったのが、かえってリアリティがあって、ぼくは空飛ぶ円盤の存在を認める気になったなあ」

 と言ったのは長老・小谷さんだった。

 その小谷さんが帰国の飛行機の中で言った言葉はその後のぼくの人生に大きな影響を与えることになったのである。

「横尾さんはホトケを求めておられるようだけど、ホトケは求めている間は現れないで、それを手放した時に初めて向こうからやって来るものだと思いますよ」

 帰国後ぼくは南太平洋をテーマにしたサントリーのポスターを七点制作した。・・・時空が複雑にからんでいる絵画的な作品になった。・・・

 帰国後それぞれの人達が南太平洋を素材にした作品を作ったが、その中でも阿久さんはピンク・レディーの最大のヒット曲『UFO』を作ったのである。