ゼロか100

ヨシダナギの拾われる力

 ゼロか100しかない生き方って大変だろうなぁと思ってましたが、ここまで振り切ると、そういう生き方も味があっていいのかもと・・・

 

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 私はとにかく中途半端が嫌なのだ。どうせダメになるならば、とことん大きなことをしてダメになったほうがいい。かすり傷より、爆死を選ぶタチである。爆死なら、それ以上傷つく心の隙も体力も失うからである。

 何よりそのほうが、あきらめがつく。中途半端で終わってしまうと、「次はこうしたらうまくいくかもしれない」とか「ああすればよかった」などと女々しい考えが生まれかねない。私には、もう、その時間がたまらなくもったいないのだ。

 やるなら大成功か爆死。どうせなら、二度と這い上がれないくらい潰れたほうがいい。そのほうが、次に進める。中途半端で終わること自体も嫌だが、その後にずるずると引きずってしまうことが、もっと嫌なのだ。

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 基本的に、考えても前に進まない状況が嫌なのだ。なあなあ状態で放置されることや、「どうなんだろう?」と思って宙ぶらりんな時間を過ごすことに耐えられない。それよりも「ゼロか100」がいい。何も考えないか、考えるなら行動する。常に、どんどん整理して片づけていきたいのだ(でも部屋の片づけは苦手である)。

「夢をあきらめられない」とか「あの人を忘れられない」という人は、たぶん心が繊細な爆死未経験者なのだろう。だから、もしその状態が嫌ならば、一度突撃して爆死してみることをお勧めしたい。そうすれば、きっとあきらめられるし、忘れられるし、二度と戻りたいとは思わない(たぶん、きっと)。

 が、反対に言えば、本当にあきらめ切れないのなら、気が済むまでやり続ければいいとも思う。自分で「もうやめよう」と思わない限りしつこく続ける。私は一気に熱中して一気に飽きるタイプだが、それは「飽きるまで続ける」というのが自身のモットーでもあるからだ。そうやって自分で引き際を決めているから、終わるときも未練が残らないのだ。

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 ・・・私は「成功するまで」ではなく、自分が満足いくまで(飽きるまで)続けて、自分で幕を引きたいと思っている。