こちらは、肉体の目は見えなくするものだという話、なるほどでした。
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矢作 驚くなかれ、臨死体験のうち、75%が体外離脱をしていて、例えば自分の手術室とか救急室というところから離れたところの状況を正確に見ているんです。すると言えることは、我々は、実は肉体よりも魂のほうがもっとよく見えていて、肉体は透けの悪いフィルターを通して見ているだけってことだと。ものを考えるのも脳だと錯覚しているけれど、実は、本来の魂が考える力のほうがはるかに鋭いものなんです。肉体についている目というのは、見えるものではなく、見えなくするものだということが非常によくわかるんですね。
田口 目も脳も本来の力を抑制しているんだと。
矢作 そこでわかることは、むしろ我々は今、肉体をかぶって見ている世界よりももっともっと自由な世界があるということなんですよ。色も光もすべてもっと明晰に見えるようになるという。だけど肉体を持っていると制限がある。肉体はある意味、鉛みたいなものですから。というのが、そこから読めてきちゃうんですよ。
・・・
やっぱり脳みそって、この世で修行するために、非常に性能の悪い変換機として存在していると、自分は感じています。この変換機がはずれたら、世界は違います。・・・
・・・六感とは言わないまでも、せめて他をもうちょっと働かせたりするといいですよね。
田口 では、どうしたらいいんでしょう。
矢作 やっぱりトレーニングで。
田口 筋トレ?
矢作 内観というか、自分と向き合うことでいいと思うんですよ。多分それだけでもだいぶ違うと思うんです。
田口 やはり、瞑想や坐禅でしょうか。
矢作 私自身はやっていませんけれど、いわゆる心静かに自分を感じるというのが基本だと思うんですよ。