このノリがインド?

旅する胃袋 (幻冬舎文庫)

インドに関する本、色々読むたびに、思っても見ない方向から変化球が飛んでくるような気持ちになりますが、ここもそうでした(^_^;)
もっと美味しい、楽しい話がいっぱい載ってるのに、こういう変な話って印象に残りますね(笑)

P108
 ・・・そして二日目。出発そうそう、懸念していた土砂崩れに遭遇。トラックが一台、土砂崩れに巻き込まれたようで、その前後をバスやトラックが何台か立ち往生している。
 いったいいつになったら通行できるのか、はたしてレーに辿りつくことができるのだろうか、などと気を揉んでいるのは私くらいらしく、地元の乗客は慣れっこになっているのか焦るでもなく、皆のんびり構えている。車が溜まり、男手が集まったら、みんなでトラックを動かそうということらしい。
 仕方ないのでバスから降りて、路肩に座って谷底を覗き込んでいると、どこからともなくいい匂いが漂ってきた。匂いの方向を見ると、男が三人、道路に流れているオイルの上に木っ端を並べ、火をつけて小さな鉄鍋をのせ、なんと呑気にチャパティを焼いているではないか。オイルはどうやら、土砂崩れに巻き込まれたトラックから流れているようだ。なんという無茶なことを!引火して火災になったらどうするんだ。だが、はらはらしているのはどうやら私だけで、みんな平気な顔をしている。ひょっとしてこういうことは、インドでは当たり前なのだろうか。
 しかしこうしてみると、チャパティというのは、なかなか便利な食べ物だ。発酵させる手間もいらないから、全粒粉と水さえ持っていれば、どこでも手軽に焼きたてが食べられる。だからといって、車から流れているオイルを使ってチャパティを焼こうなどと、インド人以外の誰が考えつくだろう!

ところでちょっとパソコンから離れるので、1週間くらいブログお休みします。
いつも見てくださって、ありがとうございます(*^_^*)