つづき4

プルーフ・オブ・ヘヴン--脳神経外科医が見た死後の世界

こちらは向こうの世界で得たことを伝える難しさについて書かれていたところです。
たとえも言い得て妙でおもしろかったです。

P110
そこでは人類がこの先長いあいだ解明を試みないであろう宇宙の構成要素についても、明確に説明できると思われた。
そうは言っても、私にそれが説明できるわけではない。矛盾しているようだが、私自身がその理解に努めている過程にあるからだ。それについて妥当な表現を探すとすれば、私は別種の広大な知識を前もって認識させてもらえた、と言ってもいいだろう。いずれは多くの人々がこのような知識に触れることになるのは間違いないと思う。だが現時点でこの知識を伝えようとするのは、たとえて言えば、一日だけ人間になって人間のすばらしい知恵をすべて体験してきたチンパンジーが、群れに帰ってからロマンス語系の言語の違い、微積分、壮大な宇宙について語ろうとするようなものなのだ。
高次の世界では、疑問が浮かべば、同時に答えも浮かんできた。