ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある

ノスタルジーはスーパーマーケットの2階にある

 なんか楽しい本でした(^^)

 

P72

 最近「ホットサンドメーカー」にどハマりしています。パンを両面から挟むように焼けるフライパンで、熱々カリカリのホットサンドが家庭で気軽に作れるあれ。

 が、別にホットサンドを頻繁に食べているということはなく、このホットサンドメーカーを調理器具とみなし、いろんな食材を焼いてみては晩酌のつまみにするのが楽しくてたまらないんです。

 基本的には、焼きたい食材を挟み、弱火で両面じっくり火を通すだけ。いきなり強火でいくと焦げますから、あせらずじっくり。

 ・・・

 たとえば「野菜の肉巻き」なんかは、見よう見まねで肉を巻いた野菜をてきとうに並べて焼くだけでものすごく美しく焼き上がるし、鶏の手羽先や手羽元に塩コショウをしてただ焼くだけでも最高のおつまみに。

 ある日、あまりにもハマりすぎた結果、思っちゃったんですよね。「今日の昼メシ、これで焼き固めてぇ……」と。

 理由などない。焼き固めたいと思ったからそうするしかなかった。そうとしか説明できないのですが、僕の場合、一時的に何かにハマると、人の制止を振り切ってでもやりすぎないと懲りないのはいつものこと。

 というわけで以下、とある1週間の、僕のお昼ごはんの記録です。

 

 月曜日 天丼弁当

 そもそものきっかけはこのお弁当だったんです。

 ある日、僕は地元のローカルスーパー「カズン」で買い物をしていました。最後にレジ近くの惣菜コーナーにさしかかり、色とりどりの惣菜やお弁当を眺めていたところ、この天丼弁当が目に入った。次の瞬間、「美味しそう!」ではなく「焼き固めたい!」と思った。思ってしまった。

 無論、人生で初めての感情です。が、ホットサンドメーカーにどハマり中の今、あまりにもぴったりと、あの艶めかしい鉄の四角形に収まりそうな予感がしたもので。

 で、買って帰った。

 家に帰り、いそいそと天丼をホットサンドメーカーに移設する。すると、わはは!そら見たことか!あまりにもJHS!ジャスト・ホットサンドメーカー・サイズじゃないか!ふぅ満足。もう、結果がどうなろうと知ったこっちゃないほどに。よし、ここからはおまけだ。焼き固めていこう。そして、大いに食べよう。

 焼き上がった天丼は、ホットサンドメーカーからお皿へ、スルリとすべり落ちました。はしっこをつまんでみると、もはやひとつの個体。それを箸でちぎりながら食べ進めていきます。

 ガブッ!モグモグモグ……。うん、うまい!わかりやすく言えば、天むすを焼きおにぎりにした感じ。天ぷらはサクサクで、そこにふわふわの炊きたてごはんではなく、カリモチの焼きおにぎり食感が合わさる。知ってそうで知らない味わい。おもしろい美味しさ。

 正直、今後天丼を毎回焼き固めるかと聞かれれば、いいえ、そうはしません。けれども、買ってしばらく経って冷えきってしまった天丼を酒のつまみにしたいときなんかには、かなりあり。

 というか、天ぷらが揚げたてのようなサクサク食感を取り戻しているので、天ぷらの再加熱にこそ有効な手段なのでは?

【月曜日の気づき】ホットサンドメーカー、天ぷらの再加熱に最適