ワンネスの扉

ワンネスの扉 ― 心に魂のスペースを開くと、宇宙がやってくる

 

トレーナー仲間の幸さんからお借りして読みました。

ワンネス体験記、とても興味深かったです。

また印象に残ったところを書き留めておきます。

 

P92

 通りを歩いているとき、ふと頭の中で誰かと会話していたことに気づいた。・・・話しているのは僕で、誰だかわからない相手に説明されたことを、僕が繰り返していた。

 そうなんだ!過去と未来はただ僕たちの頭がつくり出したもので、本当は存在しない。存在しているのは今だけ、この「現在」だけだ。つまり、躍動する宇宙なんだ!

 そう言い終わった瞬間、僕の感覚と視覚が別のものに変わった。いつもの街並みと同時にもう一つのフォーカスが現れ、銀河の螺旋が渦巻いているダイナミックな宇宙の動きが見えた。目に映る空の色が青から緑に変わり、宇宙と自分が一体となった感覚に呆然とした。・・・

 ・・・

 ・・・壮大で、荘厳で、どう言葉を費やしても足りないほど美しい体験だった。宇宙は螺旋を描きながら動いていた。その宇宙の躍動を感じることができたなんて!

 ・・・

 ときどき、「生(ライフ)」そのものである躍動を感じる。この動き、この循環。世界と、世界が全体となって動くときの活発な力。それは信じられないほど美しく、精密に動くので、これを前にすると、たちどころに涙がこみ上げる。

 そして完全に圧倒される。そのとき、「私」はなくなり、この動きと一体化する。その美しさに涙が出る。生きることがこれほど美しいとは。

 ・・・

 当初、こうした体験をどう解釈していいかわからず、勝手な呼び名をつけていた。それは・・・「現実を一瞬かいま見る体験」・・・長いネーミングだが、その体験に名前をつけるとしたら、ほかに呼びようがなかった。

「現実を一瞬かいま見る体験」は「生(ライフ)」、「生きることの美しさ」から始まる。その美しさは、大きな悲しみと大きな喜びが一つになったような不思議な美しさだ。悲しみと喜びが一つに統合され、日常生活ではとうてい感じられないほどの圧倒的な力強さで心に押し寄せてくる。胸がとても苦しくなる。苦しいのに、生きるとはなんと尊い体験なのかと、あふれる思いに感極まって涙がとまらなくなる。・・・

「私」がなくなった心でまわりを見渡すと、そこには「愛」「美しさ」「悲しみ」しか見えなかった。テーマは「生」への愛。この愛は、「私」が「生」を愛するのではない。「愛=宇宙=わたし」だった。・・・ありとあらゆるものが自分のハートとなり、やがて宇宙と一体になっていく。喜びや楽しさばかりではなく、悲しみや痛みも同時に感じる。でも、感じているハートそのものが美しいのだ。