無意識にまかせる

脳はこんなに悩ましい (新潮文庫)

一昨日この本を引用しましたが、池谷裕二さんと中村うさぎさんの対談を読みました。
こちらにも忘れることの効用が書いてありました。

P54
中村 睡眠も無意識の力のうちのひとつでしょうか。私、睡眠ってすごいなって痛感したことがあるんですよ。・・・すごい忙しくて、前の晩まで企画を全然考えてなかったんです。どうしよう、と焦りつつ、あまりに疲れてたんでそのまま寝ちゃったんですよ。それで朝起きたら、ちゃんと思いついていたんです!全然考えずに寝て、起きたら「あ、これだな」ってアイデアが出てきた。

池谷 それは、すごいですね。そういえば、ある心理学者が、ひらめきを得るために必要なステップを分析し、四段階に分類しています。
(1)まずは、問題意識を持つこと
(2)次に、その問題について考えるのをやめようと意図すること
(3)三つ目に、実際に考えるのをやめること

中村 やめちゃうんだ(笑)。

池谷 はい。
(4)すると、そのうち思いつく(笑)。
 この中で(2)のステップ、やめようと思い切るのはとても勇気がいりますよね。でもすごく大切なんです。「怠惰思考」というプロセスです。・・・

中村 いい意味で忘れるってことですね。

池谷 はい。無意識の脳に任せて放置するという姿勢。あと、よく寝ることも大切。レム睡眠が特に重要らしいです。ちょうど夢を見ている時の睡眠ですね。これが多いとひらめくチャンスが高まる。