たしかに、自分の力の限界なんてわかりませんし、トライしているうちに、あれ?できちゃった、ということも。結果はさておき、「やってみよう」と思えることが、大事だなと思いました。
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ぼくの心の中には、いつも鳴り響いている歌がある。
若い日はみな 何かをめざせ
秘めた力 自分じゃわからないよ
夢を大きく持とう
そうだ とびきりでかく
答えよりもっと 大事なことは
勇気出して 自分を試すことだ
君は何かができる
誰も何かができる
熱い想い 燃やせばそれで
心も体もさわやかだ 僕らは
若い日はみな 進んでゆけよ
うしろ向くな 前だけ向いてゆけよ
それが青春なんだ
それが青春なんだ
これは小学生のころ夢中になった、野球アニメ『キャプテン』の主題歌。
ぼくは気がつくと、この歌を口ずさんでいる。いまでもね。
・・・
アニメを一度見ただけで、ぼくは夢中になった。主人公の背番号「5」谷口タカオに憧れた(だから阪神のとき、背番号5を着けたかったんだ)。
いまなら、ドハマりした理由がわかる。
『キャプテン』には、「そんなんあるわけないやろ」という魔球は出てこない。
なんでもできるスーパーヒーローも出てこない。
登場人物は、そのへんの空き地にいるような子どもばかり。
みんな野球が死ぬほど好きで、汗と涙と土にまみれて頑張っている。
『キャプテン』はぼくらと同じ、等身大の野球小僧の物語。
そういうところに、ぼくらは心をつかまれたんだ。
『キャプテン』の主題歌の中で、ぼくが大好きなフレーズがある。
秘めた力 自分じゃわからないよ
夢を大きく持とう
そうだ とびきりでかく
答えよりもっと 大事なことは
勇気出して 自分を試すことだ
この歌詞に、ぼくは一発でノックアウトされた。
そうだ!そうなんだよ!ぼくは大空に向かって叫びたくなった。
自分の秘めた力なんて、自分でもわかるわけないよ!
それなら結果なんて気にせず、勇気を出して自分を試そうじゃないか!
心の底から、そう思ったんだ。