イチローさん

イチローさん、3000本達成目前ですね♪
少し前、日米通算安打記録が話題になっていた頃、こちらの2冊を読みました。
イチロー・インタヴューズ」と「イチローイズム」。
イチロー・インタヴューズ ((文春新書)) イチローイズム 僕が考えたこと、感じたこと、信じること
どちらもすごく面白かったです。
こういう積み重ねがあっての今なんだなと…
インタヴューズから、印象的だったところを書きとめておきます。

P78(2002年1月のものです)
'94に210本のヒットを打って、もてはやされて・・・いい時はそれでもいいんですけど、悪くなった時の周りの反応というのはものすごく差が激しいものなんだということも思い知らされました。あぁ、世の中というのはこういうものなんだなって。その頃、自分で『いったい何が大事なんだろう』って考えたんです。人の期待に応えることなのか、自分の持っているものを出すことなのか。それを天秤にかけると、自分が力を出すことの方が絶対に大事だと思いました。そこからですね。ゲームに入っていくためにいろいろな準備をしなくてはいけないと思うようになったのは。準備をしておけば、試合が終わった時にも後悔がないじゃないですか。

P171(2005年3月のものです)
ー去年のシーズン中、明らかな誤審によってヒットを二、三本損してます。あと一本、二本というところまで来ると、あれがヒットになっていたら、と振り返ってしまうようなことはありませんでしたか。
「いや、むしろ、あれがなければここには来られなかったと考えます。あれがあったらもっと、とは考えない。だから、もし(記録に一本届かない)二百五十六本でシーズンを終えていたとしても、あの時の誤審がなければ、とは思わないでしょうね。それは、高校の時に読んだ巨人の桑田(真澄)さんの本の影響かもしれません。その中に『目の前で起こっていることが一〇〇パーセントだ』と書かれていた。起こるべくして起こっていることだからそれはすべて受け入れなくちゃいけない、という意味だと思うんですけど、その言葉に妙に共感した憶えがあります。当時から僕も、同じような感覚を持っていたんですけど、そういう表現はできていなかった。いろんな経験を積み重ねてきて、そうした方が明らかに前に進めると、頭が覚えてくれたのかもしれません」