おちゃめな老後

おちゃめな老後 おちゃめなふたご (ポプラ社文庫―世界の名作文庫)

子どもの頃に大好きだった「おちゃめなふたご」のイラストレータ田村セツコさんのエッセイを読みました。
何かを検索してた時に、あれ?と気になって。
いいなと思うことが色々書いてありました。

P8
 世間一般の「おばあさん」というイメージからはちょっとずれているかもしれないけれど、心の底から「私らしい!」といえる暮らしを送れることは、本当に幸せなことかもしれません。
 人生は有限で、誰にでも、いつか必ず最後の日がやってくる。
 私はそのことを、愛する母や妹の介護の日々を通じて、改めて教わりました。
 でも、だからこそ、日常をいとおしみ、明るくキラキラした時間にしたい。
 年齢を言いわけにせず、もっと自分をわくわく、ノリノリで応援してあげたい。
 そんなふうに思うようになりました。

P89
 すっかり"独身生活"に慣れた私ですが、長年連れ添った愛猫のラッキーも、今年この世を去りました。
 一人でいると、しみじみ寂しさを感じることもあります。でも、同時にまったくしがらみがないから、すがすがしい気持ちでもあるの。
 一人ではさみしい、でも、人がいたら気を遣うし。わがままですね。
 矛盾しているけど、これが生きるということだと思います。
 どっちの道を選ぶかは、好みの問題なんじゃないかしら。
 決してどちらかが完全に幸せで、どちらかが完全に不幸というわけではない。割り切れるものではないの。それが人生の醍醐味というか、おもしろさでもありますね。